最近読んだ本2020/03

3月は練習が中止になったりしたため、読書の時間も多く取ることができた。
しかし、図書館の閲覧室は閉鎖されてしまい、貸出しは予約本に限るということになっている。そのため、常時最大限予約している(空き枠がない)私の場合、予約の順番が回って来た本しか借りることができなくなってしまった。
ということで、以前から持っていた本を再読し始めた。

●「図解 クラシック音楽」宮本文昭、冨田隆監修(世界文化社/2020.3)
作曲家を中心としたクラシック音楽全般について、オーケストラについて、シーン別おすすめクラシックなどの章に分けられ、初心者向けのわかりやすい内容となっている。シーン別ガイドは主観的なものなのでこの章は別にしても気になったのは、楽器のイラストが雑なこと、さらに「ファゴットの重さは約500g」などという間違いもある(実際は約3.5kg)。

●「毒ヘビ全書」田原義太慶編著、柴田弘紀編、友永達也編(グラフィック社/2020.2)
web上で書名だけを見て図書館に予約すると、実物を見た時に想像していた本とのギャップに驚くことがある。この本ももっと普通の(?)体裁と思っていたら、B5版/300ページを超える大著(厚さ2.5cm)だった。
200種以上の主要な毒ヘビについて、世界中のヘビ愛好家、研究者、写真家から500点以上の写真を集めて紹介する「毒ヘビバイブル」。オールカラーで迫力もありすごいインパクトがある。

●「国立西洋美術館 名画の見かた」渡辺晋輔、陳岡めぐみ著(集英社/2020.1)
国立西洋美術館の学芸員により、主に所蔵美術品を具体例にした西洋美術史の流れ、さまざまなトピック/テーマなどについて解説されている。カラー図版が多く、見出しなど簡潔にまとめられており読みやすい。

●「クラシックへの挑戦状」大友直人著(中央公論新社/2020.1)
この人についてはほとんど何も知らなかったし、読み進める中でちょっと変わった人では?という感じもあったものの、最終章の片山杜秀氏との対談の内容にはなるほどと思わせるものがあった。確かに、クラシックの未来はあまり明るくない。

●「「人間とは何か」はすべて脳が教えてくれる」カーヤ・ノーデンゲン著、羽根由、枇谷玲子訳(誠文堂新光社/2020.1)
脳の組織や機能、メカニズムに関する新たな研究成果を、研究上の発見と自らの体験を結び付けて紹介される。しかし本書のタイトルにある哲学的な問いには答えられていない。

●「驚くべき日本語」ロジャー・パルバース著、早川敦子訳(集英社文庫/2020.1)
著者は来日して50年以上、英語以外にロシア語、ポーランド語などにも精通している。日本語は複雑で外国人には難しいというのは全くの誤解で、話し言葉に関してはロシア語、ポーランド語より日本語の方がはるかに簡単という。日本語には柔軟性や表現の豊かさ、響きの美しさもあり、世界に誇れる言語であると著者は力説する。

●「日本人が無意識に使う 日本語が不思議すぎる!」アン・クレシーニ、宮本隆治著(サンマーク出版/2020.1)
アメリカ人で福岡県在住、言語学者のアンが投げかける日本語についての疑問に元NHKアナウンサーの宮本が答えるという形式。言葉/単語の意味や使い方、言い回しなどの違い他さまざまな指摘にあらためて納得させられる点も少なくなかった。

●「身のまわりの すごいしくみ大百科」涌井良幸、涌井貞美著(KADOKAWA/2020.1)
ハイテク、動植物、社会全般、人体、生活周辺、気象、電気関連などの領域における疑問/仕組み/働きなどについて、わかりやすく説明される。図表・グラフなども多く読みやすい。

●「クラシック名曲の条件」諸井誠著(講談社学術文庫/2019.11)
12人の作曲家と代表作を多角的に検証する。チャイコフスキーの二大協奏曲、〈指輪〉の構図などの章はなかなか興味深かった。

●「歯と歯ぐきを強くする 噛みトレ」新谷悟著(アスコム/2019.11)
「好きなものを自分の歯で一生食べ続けたいなら 今日から噛みトレ!」ということで、口やあご周りの筋肉のレーニングのやり方。唾液腺の刺激の仕方、こめかみ&あごの筋肉のゆるめ方、あご周りの筋肉の鍛え方などが紹介される。これにより、唾液力、咀嚼力、飲み込み力などが改善されるとのことだが、ダブルリード楽器を吹く人にとっても有益なトレーニングのように思われる。

●「あなたの脳のしつけ方」中野信子著(青春文庫/2019.9)
集中力、記憶力、判断力、モテ力、アイデア力、努力、強運力、愛情力のそれぞれについて、脳科学の知見をもとにその「しつけ方」(良い結果を出すための近づき方/トレーニング方法)などが紹介される。
*この本も読み始めて比較的すぐ、一度読んだことがあることに気づいたのだが、忘れていた部分の方が多かったので読み通した。

●「秘蔵カラー写真で味わう 60年前の東京・日本」J.ウォーリ―・ヒギンズ著(光文社新書/2018.10)
続編の方を先に読んでしまったのだが、これが最初(?)の一冊。駐留米軍軍属として来日後、国鉄の顧問となったアメリカ人のヒギンズが撮影した趣味の鉄道写真を中心に、昭和30年代の東京・日本をカラーフィルムで撮影した貴重な記録。
私自身が思い出を重ね合わせられる風景はごくわずかしかないが、カラー写真というのは本当に情報量がモノクロ写真とは比べものにならないくらい多く、あたかもその場に居合わせたかのような錯覚を生み出す力を持っている。

●「オペラ座のお仕事」三澤洋史著(早川書房/2014.10)
既に一度読んだことは知っていたのだが、再読したところその内容をまったく忘れていたので自信を失った一冊。
https://zauberfloete.at.webry.info/202002/article_13.html?1583496693

●「ベルリンへの長い旅」ヘルムート・シュテルン著、真鍋圭子訳(朝日新聞社/1999.2)
https://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=1276
ヘルムート・シュテルン氏ご逝去にともない、20年前に買った本を読み直した。
https://zauberfloete.at.webry.info/202003/article_24.html
「戦乱の極東を生き延びたユダヤ人音楽家の記録」というサブタイトルが付いている。
著者の数奇な運命を描いた体験、そしてベルリン・フィル入団後の新たな取り組みなどが書かれており、あらためて感慨深く読んだ。名著(翻訳も素晴らしい)であり、多くの人に読んで欲しいと思う。文庫化を期待したい。

●「フィルハーモニーの風景」岩城宏之著(岩波新書/1990.8)
再読シリーズ(?)の一冊。挟んであったレシートによれば1990年8月に購入しており30年ぶりに読み返したことになる。岩城がウィーン・フィルやベルリン・フィルを指揮した時のエピソード、舞台裏の風景、ハープの運搬など、現場に関するウラ話/苦労話が満載で今読んでも面白かったが、やはり昔は良き時代だったと思わせるところもある。

●「ベルリン・フィルとの四半世紀」カール・ライスター著、石井宏監訳(音楽之友社/1987.11)
ライスターが1959年ベルリン・フィルに入団してから、本書が書かれた(実際はテープ起こしだったとのこと)1985年頃のことまで、自身の演奏活動歴について語られている。
ベルリン・フィル管楽五重奏団との幻の録音の話、
https://zauberfloete.at.webry.info/200806/article_13.html
ベーム=ベルリン・フィルによるブラームス:交響曲第1番(DG/1959)の1stクラリネット奏者の話など
https://zauberfloete.at.webry.info/201108/article_20.html
興味深い話がひじょうに多いが、「ゴールウェイの後任がブラウ」などの誤りも見受けられた。

●「楽譜の風景」岩城宏之著(岩波新書/1983.12)
岩城が初めてWPhを振った時のプログラムが「幻想」とハイドン:交響曲第82番だったということがこの本に書いてあったと思い、久しぶりに読み直してみた。「未完成」交響曲のシューベルト自筆譜の話(アクセントとディミヌエンドの識別の話)などは覚えていたが、結構忘れている話もあり、あらためて興味深く読んだ。

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