ハイドン:十字架上の七つの言葉

イエス・キリストが磔刑に処せられた際に十字架上で語ったとされる、福音書に記述されている7つの言葉をテーマに作曲された曲。オリジナルは管弦楽曲だが、ハイドン自身の編曲による弦楽四重奏曲版とオラトリオ版が残されている。各曲の作曲経緯は下記の通り。
1786年 スペイン、カディスのサンタ・クエヴァ教会から依頼
1786~1787年冬 管弦楽曲版を作曲
1787年4月 (管弦楽曲版)アルタリア社から新編曲の弦楽四重奏版と共に出版
1794年 第2回ロンドン旅行からの帰途、パッサウでヨーゼフ・フリーベルトによる「十字架上の七つの言葉」の声楽曲を知る
1796年 スヴィーテン男爵の協力を得てオラトリオ版を完成
1801年 (オラトリオ版)ブライトコプフ&ヘルテル社から出版

なお、曲の構成は下記の通り。序奏Ⅱ(管楽合奏)はオラトリオ版編曲に際して付け加えられた。終曲以外すべてゆっくりしたテンポの曲となっている。
序奏Ⅰ Maestoso adagio
ソナタⅠ 「父よ、彼らの罪を赦したまえ」 Largo
ソナタⅡ 「あなたは今日、私と共に楽園にいる」 Grave e cantabile
ソナタⅢ 「女性よ、これがあなたの息子です」 Grave
ソナタⅣ 「わが神よ!なぜ私を見捨てたのですか?」 Largo
序奏Ⅱ Poco Largo
ソナタⅤ 「渇く」 Adagio
ソナタⅥ 「成し遂げられた」 Lento
ソナタⅦ 「父よ、あなたの手に私の霊を委ねます」 Largo
地震 Presto e con tutta la forza


来月の演奏会でこの曲を演奏する。
当初、曲も知らなかったので、とりあえず(間違って)買ったのがムーティ盤。
●ムーティ=ベルリン・フィル(DECCA/1991)
オリジナルの管弦楽曲版。さすがにベルリン・フィルは洗練された美しい響きを聴かせる。なお、現在はDECCA盤として売られているが元々はEMIによる録音だった。
次に探したら出てきたのが弦楽四重奏版。
●モザイク弦楽四重奏団(naive/1992)
この演奏、各曲がかなり遅いテンポで演奏されているため全曲で70分を超えている。管弦楽曲版と比べるとかなり簡素な響きで厳しい音楽に聴こえる。
そして、偶然店頭で発見したオラトリオ版。
●ニコル・マット=マンハイム・プファルツ選帝侯室内管弦楽団、ヨーロッパ室内合唱団(BRILLIANT/2002)
声楽ソリスト4人、混声四部合唱、オケという大編成だが、この響きが一番宗教音楽らしく聴こえる。
アーノンクール始めいくつかの録音があったように思うが、現在は入手困難の模様。上記盤はまあ普通の演奏。

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