シャーンドル・ヴェーグのモーツァルト

堀米ゆず子著「ヴァイオリニストの領分」(春秋社/2015.7)を読んでいたら、シャーンドル・ヴェーグのモーツァルトに関する記述(モーツァルトを弾く鍵)があった。以下抜粋。

(ヴェーグによる講習会に行くために)思い余って飛び乗った夜行列車以降、ヴェーグ先生はモーツァルトを弾く時の神様となった。カンタービレ(歌って)、リゾリュート(断固として)、グラツィオーソ(優雅に)、この三要素がモーツァルトを弾く鍵だ。ひとつのフレーズの中に、音の中に、この魔法の言葉を当てはめる。信じられないくらい音楽的になる。モーツァルト風になる。
そして。変わり身の速さがモーツァルトの音楽の魅力といえる。笑ったらと思ったら泣き、さみしいと思ったら次の瞬間「ま、いいか!」と開き直る。これぞ論理なきモーツァルトの世界と言ったら怒られるかもしれないが、今回もつくづくその”恩恵”と”いたずら”に惑わされたものだ。


ここでの「カンタービレ」と「グラツィオーソ」は誰もが納得するところだが、「リゾリュート」というのがヴェーグらしい。
ヴェーグのモーツァルトと言えば、
○シフとのピアノ協奏曲全集(DECCA)
○セレナーデ&ディヴェルティメント集(CAPRICCIO) *「ポストホルン」のみPHILIPS
○堀米ゆず子とのヴァイオリン協奏曲全集(SONY)
○WPhとの交響曲第39・40番(BELVEDERE):未聴
などが挙げられるが、どれもある意味、主張のある「濃い」演奏と言うことができる。中でも私が愛聴してやまないのはセレナーデ&ディヴェルティメント集に収められている下記2曲。どちらもこれ以上の名演はないと思われる。
○6つのレントラー K606
http://zauberfloete.at.webry.info/200605/article_9.html
○5つのコントルダンス K609
http://zauberfloete.at.webry.info/200804/article_14.html

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