芹沢銈介の世界展

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先日、「日曜美術館」を観てこの人のことを初めて知り、その素晴らしさに衝撃を受け、とにかく実物を観ておこうと思い早速展覧会に出かけてみた(日本橋高島屋)。
そのデザインの見事さはテレビでも観た通りではあったが、特に着物、帯、のれんなどの生地と一体になったその質感/微妙な色彩は、やはり映像では表現しきれないものがあり、実物はまことに素晴らしいものだった。
文字のデザイン化(画像は「天」の文字)の見事な着想とその具現化、大胆でかつ緻密な着物のデザイン、沖縄の紅型に刺激されたというデザイン/色彩の華やかさ/艶やかさ・・・。染色作家という枠をはるかに超えたその創作活動の広がりと深さを十分感じることのできた展覧会だったと思う。

それにしても、いつも思うのが「美術」と「工芸」の違いについて。「工芸」はcrafts の訳語で、「美術的価値を備えた実用品」であり、「主に伝統的な技法で制作されたもの」とされているが、工芸品でも実用を度外視したようなものもあり、逆に美術品でも仏像など(拝むための)実用的なものもある。その意味で両者の境界は曖昧であると言わざるを得ない。
芹沢の作品である屏風、のれん、着物、帯などは確かに生活上の実用品といえば実用品ではあるが、立派な美術品であるとも思う。
また、芹沢は「デザイナー」とも言われているが、本来、デザイナーという職業にはクライアント/依頼主が存在し、それらの発注者の意図に対してデザインで応じる仕事ではないのだろうか。

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