ラトル=ベルリン・フィル/ジュピター

レコード芸術8月号の付録(但し今月号は2000円)は、ラトル=ベルリン・フィルによる「ジュピター」のDVD。2013年8月23日、ベルリン・フィルハーモニーでの演奏(2013/2014シーズンのオープニングコンサート)。
当日はモーツァルトの三大交響曲(第39・40・41番)が演奏されたとのこと。ベルリン・フィルはかなりの小編成で、ラトルの指揮台もなし。特筆すべきはティンパニで、普通の楽器ではなく小型(浅い釜)のものを使用している。
ラトルの指揮はいつもながら思い切りの良い挑戦的(?)なもので、各小節をインテンポで振っていくようなことはせず、小節線など関係なく、ここぞというところでオケを煽り、反動/瞬発のタメのきっかけを与える。さらに、力ずくで押し通すこととは無縁で、特に第二楽章での凄いピアニシモや終楽章のフーガでの各楽器を浮き立たせるための微妙なバランスづくりなど、隅々まで配慮が行き届いていたと思う。
このような音楽づくりは、「ピリオド・アプローチとは違う」と解説には書かれてあったが、その影響を受けていることは確かだと思う。緩急やダイナミクスの幅を大きく取りつつ、極めて生き生きとした勢いのある、そして見通しの良い音楽づくりはラトルにしかできない音楽のように思えた。
ベルリン・フィルはコンマス:樫本、木管:ブラウ、マイヤー、ダミアーノ、ホルン:エキストラ(F管の第1・3抜差し管を取り外して吹いていた)、Trp:ヴァレンツァイ、Tim:ヴェルツェル。

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