「心を鍛える音楽道場~指揮者・広上淳一と弟子たち~」

たまたま当日(5/4)の朝、新聞のテレビ欄でこの番組を発見し、出かける前に観ることができた。東京音楽大学指揮科で学生たちを指導する広上淳一を密着取材したドキュメント。
滅多に観ることのできない音大指揮科での学生指導風景ということで、いろいろな意味で勉強になり、ひじょうに興味深く示唆に富む内容で見応えがあった。
まず、広上のユニークで厳しい指導。「クリティカルではなくクリエイティブであれ」、「必要なのはまずコミュニケーション能力」などというまっとうな話はもちろん、とにかく大声で話せとか、実際の指揮に対するめちゃくちゃ厳しい指摘などを聞いていると、ここまで親身に指導してくれる先生は他にいるのだろうか、と思った。
そして、
・指揮者は、ほぼ「その人間そのものの価値だけ」で勝負する仕事であり、
・普通に演奏できる奏者たちにそれ以上の音楽を提示し、その高みにのぼるための方法を示すことが指揮者の仕事である
というまったく正しい話。
構成もよく考えられており、番組としてはひじょうに面白かったと思う。
しかし、あらためて私が感じたことは、指揮者というのは本当に大変な職業(というか役割)だということ。
アマチュアの私などでも、指揮者の能力はすぐにわかってしまうのだから、プロ集団の厳しい眼に耐え得る水準をまず身に付けなくてはならない。そして優れた音楽的な能力/才能、表現力に加え、卓越したリーダーシップ、コミュニケーション能力、棒のテクニックなどを併せ持っている必要がある。そして、いくら能力があってもチャンスと運に恵まれなければならない・・・。
もちろん、最初からこのような要件を備えている人はいない。しかし、ここから先は私もわからないのだが、どんな能力が学習/練習/鍛錬などによって向上し、逆にどのような能力は学習などでは(それほど)向上しないものなのか? 指揮者の仕事におけるクリエイティビティとは、一体どこから、何によって生み出されるものなのだろうか?

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  • ららら♪クラシック 6/24

    Excerpt: 今回は「N響スペシャル 5月の定期公演から」ということで、ゲストに広上淳一を迎え最近のN響コンサートの様子。寄せ集め企画ではあったがそれなりに楽しめた。 まず、準・メルクルのラヴェル:「亡き王女のた.. Weblog: Zauberfloete 通信 racked: 2012-06-24 23:56