春の予感

「W.A.モーツァルト/ディスコグラフィック・カタログ」(音楽之友社/1976)という本の中に、<モーツァルトの音楽に四季それぞれの季感は無縁であったが、語感としての「春」そのものには終生を通じての憧憬がこめられていた筈である>という記述がある。
とはいえ、モーツァルトの作品で「春」がタイトルに付けられている曲は、「春への憧れ」K596、「春のはじめに」K597などがあり、さらに、弦楽四重奏曲第14番ト長調も「春」と呼ばれることがある。そして私は、ピアノ協奏曲第19番ヘ長調、弦楽三重奏のためのディヴェルティメント変ホ長調などにも春の息吹を感じ取ることができる・・。
http://zauberfloete.at.webry.info/200803/article_21.html

モーツァルトの作品以外でタイトルに「春」の付く曲は、ヴィヴァルディ、シューマン、メンデルスゾーン、シュトラウス、ストラヴィンスキーなど数多いが、冬の終わり頃に春を想う曲といえば、やはり個人的にはシベリウスの交響曲第5番を挙げたい。
第一楽章、混沌とした中から次第に霧が晴れ、雲の切れ間から陽光が差し込むような場面、第二楽章での、未だ冷たい空気の中、植物たちが芽を出そうかどうかうかがっているかのような春の兆しの描写などは、長い冬がもうすぐ終わることを告げているかのように聴こえる。
http://zauberfloete.at.webry.info/200803/article_12.html
あの曲を演奏してから早いものでもうすぐ3年が経とうとしている。練習回数が極端に少なかったためか、あるいは消化不良だったのか、もう少しあの「春の予感」に浸っていたかったという思いが未だに残っている。

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この記事へのコメント

cherubino
2011年03月10日 22:56
こんばんは。勝手に割り込みすみませんw。K387と調性がかぶりますが、私的には「ヴァイオリン・ソナタ第18番 ト長調 K301」を聴くと、あたりに春の気分がただようような気が以前からしていました。今日あたりは、まだまだ私の地方では、小雪が舞っていますが。。。
KAYO
2011年03月10日 23:47
わたしはヴァイオリン協奏曲第4番 K.218 のソロが始まると、ヒバリの囀りながら飛び立つさまを思い浮かべます。
軍隊調という説明を目にすると、ひどく違和感があって理解できかねます。CDでよく聴いてるのは、ヴィリー・ボスコフスキーとウィーン・コンツェルトハウス室内管が共演したもの( Hector Disc HWB-1 )です。
2011年03月11日 00:09
cherbinoさま
KAYOさま
いつもコメントありがとうございます。皆さんの指摘された曲については私もまったくその通りと思います。
文献でも指摘されている通り、モーツァルトの音楽には概して「春」への憧憬が込められているとは思いますが、逆に言うとモーツァルトの音楽からは春のイメージもふくらむし、同時に夏や秋、冬のイメージも感じられることもあり、それだけ普遍的で許容範囲の広い音楽だと言うこともできるように思います。
とはいえ、クラリネット五重奏曲はやはり晩秋だし、交響曲第29番は初夏の感じはします・・。

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