タルコヴィ:イタリア・バロック トランペット協奏曲集

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ベルリン・フィル首席奏者ガボール・タルコヴィによるイタリア・バロックのトランペット協奏曲集(TUDOR/SACD Hybrid)。収録曲は下記の通り。
○A.ヴィヴァルディ:トランペット協奏曲変ロ長調RV548
○A.スカルラッティ:「砕け、壊せ」*
○A.マルチェッロ:トランペット協奏曲ニ短調
○A.スカルラッティ:「私の宝物、私はあなたのために死のう」*
○P.バルダサーレ:トランペット・ソナタヘ長調
○B.ガルッピ:評判のトランペット*
○G.タルティーニ:トランペット協奏曲二長調
○A.ヴィヴァルディ:「グローリア」より「ドミネ・デウス」RV589*
○T.アルビノーニ:トランペット協奏曲変ロ長調
*モイカ・エルドマン(ソプラノ)
ラドスラフ・スルク=バイエルン放送響室内管弦楽団
2008.5.13~16/バイエルン放送スタジオ1
 
ガボール・タルコヴィは1969年ハンガリー生まれ、ヴュルテンベルク・フィル、ベルリン交響楽団、バイエルン放送響を経て2005年からベルリン・フィルの首席を務めている。ヴァレンツァイと共にハンガリー出身&シャガール(オーストリアの楽器メーカー)ユーザーであり、ベルリン・フィル管楽器セクションの中でも次世代を担う最強のメンバーの一人と思う。
とにかく伸びやかでしなやか、完璧なテクニックで音楽的にも素晴らしい演奏。さらに録音も秀逸で、広々とした空間の中にトランペットの柔らかく美しい余韻が見事に消えていく・・。SACD5.1チャンネルで聴けたらどんなに素晴らしいことだろう。
アルバムの構成も、トランペット協奏曲を並べるだけでなく、トランペットのオブリガート付きのソプラノ・アリアを組み合わせることにより変化をつけている。ソプラノはモイカ・エルドマン。
演奏されている曲は、ヴィヴァルディやマルチェッロ、アルビノーニの原曲はオーボエ協奏曲、また、タルティーニのh原曲はヴァイオリン協奏曲であり、ソロでのオリジナルはバルダサーレのソナタのみ。録音時の写真をみると、タルコヴィが吹いているのは4ピストンのD管およびF管(おそらく)といった「小型」のトランペット。小回りもきき、そのスピード感のある伸びやかな発音は、ドイツ式ロータリーB管とはかなり異なり、同じ楽器の範疇に入るとは思えない独自の世界を造りだしている。聴いているといやに簡単そうな楽器に聴こえるが、タルコヴィの名人芸があってこそやさしそうに聴こえるのであり、そのコントロールの難しさは並大抵ではないと思われる。
決して鋭い響きになることのない優しく包み込むような音色は、トランペット嫌いの方も一聴に値するものと思う。
蛇足ながら、ジャケットもセンスある気のきいた仕上がりとなっている。

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