「ジュピター」聴き比べ~その10:最終回~

今回の7種類の演奏を加え、全部で26種類の「ジュピター」を聴いてきたが、今回が最終回となる。
ワルター、ベーム、ヨッフム、スウィトナー、ブロムシュテット他、まだまだ名演が残っているとは思うが、さすがにこのあたりで打ち止めとしたい。
●ロイ・グッドマン=ハノーヴァー・バンド(1989.11/Nimbus) 10:38/10:44/3:28/8:50
古楽器の団体ではあるがあまり古楽器らしさは感じられない。トランペットの音も華麗だが響きが鋭すぎるということもない。小編成で。全般的に快速で歯切れ良く爽快な演奏。メヌエットのテンポは最速ではないかと思う。
●アバド=ロンドン交響楽団(1980/DG) 12:17/8:30/5:12/8:55
ライナー・ブロック&ハンス・ペーター・シュヴァイクマンの録音。管楽器がイギリス的ではあるが、極めてオーソドックスで明快、分かりやすい演奏。各楽章速すぎず遅すぎず適切なテンポ、きっちりと楷書的な演奏だがやや個性に乏しい。
●ビーチャム=ロイヤル・フィル(1958/EMI) 8:40/9:04/5:53/6:19
表現が多少時代がかるところがないとは言えないが、概してオーソドックスな演奏。メヌエットは最も遅いテンポの方だと思う。が、個人的にはこのようなテンポが好み。
●メニューイン=シンフォニア・ヴァルソヴィア(1990/Virgin) 11:06/6:15/4:32/8:22
小編成で現代楽器によるオケ。可もなく不可もなくといったところで無難な演奏。
●スダーン=モーツァルテウムO(2005.5/OEHMS) 11:24/10:35/4:08/8:22
現代楽器を使用しているが奏法は古楽器的で、それもかなり徹底されている。
●ショルティ=シカゴ交響楽団(1978.5.18/CSOプライヴェート盤) 8:25/8:20/5:04/6:17
オーソドックスな第一楽章、遅めの第二楽章。ライブ録音のせいか会場ノイズも結構入り、一部アンサンブルの乱れもみられ、全般的にシカゴ響にしてはやや粗いという印象。フルートは美しい。
●オイストラッフ=ウィーン・フィル(1972.5.28/ANDaNTE) 11:17/9:04/5:02/6:48
ムジークフェラインザールでのライブ。先を急ぐ第一楽章、随所にタメがみられる第二楽章、木管のアーティキュレーションが独特な終楽章。70年代のオーボエの懐かしい音色、くっきり浮かび上がるフルートが美しい。「完全」なライブ録音だけにウィーン・フィルといえども完璧ではないが、第二楽章の最後のあたりはちょっとヒントになる演奏を聴けた。
ということで、まとめれば下記のディスクが印象に残っている。
○ヴァント=北ドイツ放送響
○ショルティ=ヨーロッパ室内O
○カラヤン=BPO(1976)

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