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zoom RSS ハイドン:交響曲第48番ハ長調

<<   作成日時 : 2017/10/12 21:01   >>

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11月の演奏会でこの曲を演奏する。今回使用するのはトランペット、ティンパニが除かれている版。私もよく知らなかったのでちょっと編成について調べてみた。
以下、cherubinoさんのブログ
http://gospels.cocolog-nifty.com/classic/2014/08/22-98e6.html
を参考にさせていただいた。

「マリア・テレジア」という呼び名は、皇妃マリア・テレジアが1773年にエステルハージ家を訪問したときに演奏されたことに由来する。以前はその頃作曲されたと考えられていたが、ヨゼフ・エルスラーによる1769年の日付を持つ筆写譜の発見により、作曲時期は1769年とされている。
この曲の編成について、上記筆写譜(パート譜)にはトランペットやティンパニは存在せず、Henleの新全集においてもそれに準じたスコア(今回演奏する版)となっている。
そして、トランペットとティンパニが加えられた筆写譜も別に数点存在するとのことだが、ハイドンの手によるものかどうかは明らかではないらしい。
IMSLPを見ると、下記の2種類のスコアが掲出されている。
ドブリンガー版:ホルン2とトランペット2併記(and か or かはわからない)、ティンパニは独立パート
オイレンブルク版:ホルン2、トランぺット2、ティンパニが独立パート

ということで、とりあえず家にあった6種類の音源を聴いてみた。
●ゴバーマン=ウィーン国立歌劇場O(SONY/1960〜62)
録音はステレオだが良好とは言えず、弦も荒れることがある。スマートとは言えないがある意味で味わい深い演奏。編成はホルンとティンパニ。ホルンの突出した聴こえ方/巧さ(冒頭、メヌエットなど)は特筆すべきもので、時代的にベルガーが吹いているのかも知れない。

●デレク・ソロモンス=レストロ・アルモニコ(SONY/1983)
ホグウッド以前の古楽器による団体で、Vn6、Vla,Vc,Cb各1という小編成。解説書には、A=430、ランドン校訂版使用と書かれている(編成はホルンとティンパニ)。テンポも速めで生き生きと引き締まった演奏を聴かせる。なお、メンバーにはアンソニー・ハルステッド、マイケル・レアードなどの名前も見られる。

●ホグウッド=ジ・アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージック(L’OISEAU-LYRE/1992.6,7)
これはトランペット、ティンパニなしのオリジナル編成。尖鋭さよりも中庸で優しさを感じる演奏。終楽章も速すぎることなく、ていねいに音楽を紡いでいく。ホルンはおそらくここでもハルステッドが吹いているのではと想像される。

●アダム・フィッシャー=オーストロ・ハンガリアン・ハイドンO(Nimbus/1995.6)
第1,3,4楽章ではトランペットが主に聴こえるのでホルンは入っていないのかも。ティンパニあり。
メヌエット後半あたりからヴァイオリンをソロで弾かせたりするのは、この団体でよく聴かれるが、加えて今回は終楽章でもソロ・ヴァイオリンがコンチェルトのような効果をあげていておもしろい。演奏はいつもながら水準以上で美しいが、せっかくオケメンバーにWPh団員がいるのだからホルン版を聴きたかった。

●ブリュッヘン=エイジ・オブ・エンライトゥンメント管弦楽団(DECCA/1995)
編成はホルンとティンパニ。ホグウッドに比べ、シンフォニックで、このオケにしては(?)おとなしく、品格のある演奏となっている。ランドン版かとも思ったが、第一楽章45小節のフレーズをスラーなしにしていたりする。

●デニス・ラッセル・ディヴィス=シュトゥットガルト室内O(SONY/1995〜2006)
編成はトランペットとティンパニ(cherubinoさんはバッソ・ホルンも加わっているとのことだが、ちょっと判別できなかった)。
チェンバロも加わった現代楽器の小編成オケの演奏/全集で、技術的に劣るという訳でもないのだが、個人的にはいつも今一つピンとこない演奏が少なくない。
そしてこの演奏で最も驚いたのは編集ミス。編集の継ぎ目が分かるのは仕方ないとしても、あるはずのない箇所に余計な音符が入っていては困る。
具体的には、開始直後、第一楽章2小節目に135小節(再現部)が埋め込まれている。冒頭2小節目の低弦は何も弾かないのに、再現部では三拍半から入るため発覚したのだが、おそらく本番の冒頭で金管がミスったため、再現部のテイクと差し替えたのだろう。スコアを知らなければ気がつかれないとは思うが、何とも安直な制作姿勢には呆れる・・・。なお、繰り返した2回目の4小節目にも再現部のテイクが入っている。

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コメント(2件)

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Zauberfloete様、こんばんは。また、今回はトラックバックありがとうございます。デニス・ラッセル・ディヴィスの全集盤ですが、第1楽章の2小節目は、まさにZauberfloeteさんのご指摘どおり。私は気づいていませんでしたが、あらためて聞いてみると、実に奇妙です。この全集は他にもいくつか編集ミスがあり、その一部は交換対象になっていました。あとホルンの音高についてですが、確かにトランペットと同じパートを吹く場合、非常に判定しにくいものです。ちなみに私が「ここはバッソでは?」と思った箇所は、第4楽章の28〜32小節目のdの音です。ここは「a2」指定なのですが、フィッシャー盤では聞こえない1オクターブ低い音がデイヴィス盤では聞こえています。ちなみにその後の36〜44小節も同じ「a2」なのですが、ここはヴィオラも低いdを鳴らすので、ちょっとわかりにくいです。他に第1楽章の提示部にもいくつか「a2」があります。またご検討いただければ。
cherubino
2017/10/13 20:42
cherubinoさま
コメントありがとうございます。この時はラジカセで聴いたのでよく分からなかったので、今度ちゃんとした装置で聴き直してみます。ありがとうございました。
Zauberfloete
2017/10/13 22:05

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