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モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番イ長調K488〜聴き比べ その5 ぺライア、ラローチャ〜
●ペライア/イギリス室内O(CBS/1984)
全曲に静けさが漂う異色の演奏。澄み切った秋の空のような、それでいてどこか翳りのある不思議な世界を形づくっている。第一楽章は決して遅いテンポではないのだが、ひっそりと落ち着いた音楽になっている。52小節からの木管のフレーズはp,p,pという演奏法、120小節からは全体にディミヌエンドをかけている。カデンツァはモーツァルト作、これはかなり遅め。
第二楽章は一音一音ていねいに弾かれる。心にしみる音楽とはこのようなことを言うのだろう。後半、85小節あ...
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2009/11/06 21:40 |
モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番イ長調K488〜聴き比べ その4 ブレンデル、アシュケナージ〜
●ブレンデル/マリナー=アカデミー室内O(DECCA/1980.3)
ブレンデルの全集録音はかなりの長期間に渡っているが、これは最初期の録音。ピアノの第二楽章後半の装飾を除けばかなりオーソドックスな演奏。概してテンポは速め、音楽も停滞せず淡々と進行する。
第一楽章、52小節からの木管のフレーズは3回とも同じpのダイナミクス。カデンツァはモーツァルト作。
アダージョは比較的はやや速めのテンポ。特筆すべきは66小節、アルペジオの上昇音型以降、部分的にかなりの装飾を入れていること。が、他の曲で...
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2009/11/05 23:04 |
D.R.ディヴィス/ハイドン交響曲全集
デニス・ラッセル・ディヴィス=シュトゥットガルト室内Oによるハイドン交響曲全集が届いてから一ヶ月が過ぎようとしているが、なかなか聴き進まない。
http://zauberfloete.at.webry.info/200910/article_6.html
一番最後(37枚目)のディスクから聴き始めたのだが、最初の「時計」は異様に遅い第一楽章序奏、遅めのプレスト、速いアンダンテ、終楽章も遅いテンポというちょっと?な演奏に先が思いやられる・・。続く協奏交響曲はまあまあの演奏。第103番冒頭はティ...
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2009/11/04 20:52 |
「夢と追憶の江戸〜高橋誠一郎浮世絵コレクション名品展〜」
高橋誠一郎浮世絵コレクション名品展を観た(三井記念美術館)。
慶應義塾創立150年記念ということで、菱川師宣、鈴木春信、喜多川歌麿、東洲斎写楽、葛飾北斎、歌川広重など、さらに明治期の作品まで含めかなり充実した展示だった。
三井記念美術館は、もともと中野にあった三井文庫別館が2005年10月、日本橋(三越前)に移転して開設されたとのこと。私は初めて行ったのだが、国の重要文化財に指定されているというビルはなかなか立派で風格を感じさせる。内部も決して新しいものではないが、展示の仕方や照明も...
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2009/11/03 16:59 |
最近飲んだ主要なワイン
●Bourgogne Pinot Noir 2005 DOMAINE PIERRE GELIN
そこそこのブルゴーニュ。色もこのクラスにしてはなかなか美しく、香り、味もまずまずだった。もちろん、上を見ればキリがないがかなり満足する。そして、飲み終わる頃に一番美味しくなってくるのはいつものこと・・。
●Saint-Emilion 2006 YVECOURT
久しぶりにサンテミリオンを飲んだが、やはり普通のAOCより優れているのはもちろん、メドックともまた一味違うまろやかさというか柔らかさが感...
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2009/11/02 21:16 |
演奏会終了
第九の演奏会を終えた。
一階はほぼ満席、二階席も後方のみやや空席があるくらいで、いつも以上にひじょうに多くの方々に聴きに来ていただいた。あらためて感謝の意を表したい。本当にありがとうございました。
今回は8月から実質3カ月間の練習期間ということで一体どうなることかと懸念されたが、指揮者の方の適切な指導もあり、不十分な点はもちろん多かったものの、どうにか形になった(かどうか・・)ように思う。ご協力いただいた合唱団の方々、そしてソリストの方々にもあらためてお礼を申し上げたい。
私にとっては35...
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2009/10/31 22:31 |
最近読んだ本(音楽関係)
●「巨匠たちの録音現場〜カラヤン、グールドとレコード・プロデューサー」井阪紘著(春秋社/2009.8)
レコード芸術誌に連載されていたものの単行本化かと思っていたが、全体の半分近くのページを占めるカラヤンの章は書き下ろしとのこと。レッグ、カルショウ、ゲルデス、ヒルシュなどとカラヤンの仕事を振り返りつつ、カラヤンに雇われていたミシェル・グロッツについて、井阪氏は「カラヤンと同じ耳を持っていたら」プロデューサーとしては相応しくなく、本当に良いレコードを作りたいのであれば、自分とは美的感覚を持った人...
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2009/10/29 20:48 |
第九交響曲〜サイモン・ラトル=ウィーン・フィル〜
演奏会まであと数日を残すのみとなったが、会社の帰り図書館に寄ったところ、たまたまラトル=ウィーン・フィルの第九のCD(EMI)があったため、どんな演奏かと思い借りてきた。
ソリストは、バーバラ・ボニー、ビルギット・レンメルト、カート・ストレイト、トーマス・ハンプソン、合唱はバーミンガム市交響楽団合唱団、録音は2002年4月29日‐5月17日、ウィーン・ムジークフェラインザールでのライブ録音。
保守的な聴き手にとっては、相当変わった演奏に感じられた。
第一楽章からテンポの緩急の付け方がユニー...
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2009/10/28 23:12 |
「吹奏楽の世界」
佐伯茂樹氏による最新刊、<カラー図解シリーズ 楽器から見る「吹奏楽の世界」>(河出書房新社/2009.10.30)。
吹奏楽、ブラスバンド、マーチングバンドで使われている楽器を通して、それぞれの違いや歴史について豊富なカラー写真とともに詳細かつわかりやすい説明がされている。
特に、木管/金管楽器については各楽器の解説と同時に、その楽器の昔の姿が載っており大変貴重な資料にもなっている。また、イングリッシュ・ホルンの歴史、呼び名についてとか、コントラファゴットの変遷の話、バスクラりネットの種類と...
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2009/10/27 23:44 |
モーツァルト:ピアノ協奏曲第21番ハ長調K467
自筆譜には、(イタリア語で)1785年2月と書かれているが、モーツァルト自身による<全作品目録>には、1785年3月9日の作として記入されている。前作(二短調K466)が2月10日の日付を持っていることから、この作品は27日間で作曲されたことになる。
ニール・ザスラウは、<ヨーゼフ・ハイドンにとって、ハ長調は光明の調であり、「天地創造」で混沌の中に現れる光を表している。ハ長調による一連の傑作――ピアノ協奏曲K503、「ジュピター」交響曲、弦楽五重奏曲K515――はモーツァルトも同じような連想を...
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2009/10/26 22:15 |
THE ハプスブルク〜華麗なる王家と美の巨匠たち〜
「THE ハプスブルク」展を観た(国立新美術館)。
ウィーン美術史美術館とブダペスト国立西洋美術館の所蔵品から、ハプスブルク家ゆかりの絵画75点と工芸品等約120点の展示。
最初の<ハプスブルク家の肖像画>の展示でいきなり目を奪われたのは「オーストリア王妃エリザベート」(1865)という作品。フランツ・クサファー・ヴィンターハルターという人の作品で、やや憂いを持った上品な表情、白いドレスの質感の描き方が見事だった。他にも、アンドレアス・メラーという人による「11歳の女帝マリア・テレジア」...
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2009/10/24 14:41 |
ウェーバー:ピアノ音楽集
「舞踏への勧誘」を演奏して以来、http://zauberfloete.at.webry.info/200908/article_9.html
そのピアノによる原曲を聴いてみたかったためディスクを注文しておいたのだが、入荷後もなかなか取りに行くことができず、やっと入手することができた。
そもそも、ウェーバーという作曲家、家にあるCDを探してみたところ、下記の数点しか見つからなかった。
○「魔弾の射手」(抜粋) クライバー
○「魔弾の射手」からの合唱曲抜粋 スウィトナー、シノーポリ
○「...
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2009/10/23 22:28 |
歯のクリーニング
歯のクリーニングを半年ぶりに受けた。すべての歯が素晴らしくピカピカになり、ひじょうに気持ちが良いし大変嬉しい。
歯周病のチェック、洗浄(ジェットクリーニング)、ポリッシング、フッ素塗布というステップだが、今回は汚れが激しく正味45分もかけていただいた。汚れの原因は(わかってはいたが)うがい薬。うがいした後、すぐブラッシングしないと歯のタテ皺(?)の間に色素がこびりついてしまうらしい。
うがい薬の常用はノドの本来の殺菌力を弱める意味で避けた方が良いことも知っているが、最近のノドの不調でどうして...
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2009/10/21 21:22 |
「カルロス・クライバー〜ある天才指揮者の伝記(上)」
アレクサンダー・ヴェルナー著、喜多尾道冬、広瀬大介訳(音楽之友社/2009.9.30)。
原題はCARLOS KLEIBER Eine Biografie 2008 Schott Music GmbH & Co.KG、<ベルリン 1930年・・・ある伝説の誕生>から<バイロイト 1976年・・・「緑の丘」への別れ>までが収められている。本文だけで476ページという大作。
天才としか言いようのないそのエレガントでスマートで音楽的な指揮姿。クライバーの指揮を見て、音楽を聴いて心踊らない人はいない...
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2009/10/20 22:04 |
ミハイル・プレトニョフ=ロシア・ナショナル管弦楽団
芸術劇場(NHK教育)はミハイル・プレトニョフ指揮ロシア・ナショナル管弦楽団(2009年7月9日サントリーホール)。
今、話題(?)のプレトニョフということで、どんな変わった演奏を聴かせてくれるのか楽しみに観たが、意外にまともな演奏で拍子抜けした。
とはいえ、最初のベートーヴェン:7番冒頭で、ダイナミクスに関係なく4つに振っている姿を見るとはやはり変わっているとは思う。他にも第二楽章のテンポもいやに遅かったし、第三楽章の中間部からプレストに戻る直前の2ndホルンなどはかなりユニークだった。が...
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2009/10/18 19:06 |
瞬間接着剤
普段使っているFOX社製のスーパーライトケース
http://zauberfloete.at.webry.info/200804/article_12.html
は軽くて良いのだが使い勝手にやや難があることに加え、水平に置くとき用の脚が付属していないので、ゴム製の脚を取りつけている。さらに、タテ置きするときの4つの直径約15mmの金具の脚が短いという欠点(そのままだと脚の意味をなさない)があるため、私は厚さ3.5mmくらいのビニール管を切って平らにして貼り付けている。
練習に出かける前、そ...
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2009/10/17 23:48 |
カラヤンの第九〜1968年収録映像〜
1977.12.31収録のライブ映像は何回も観ているが、この1968年収録のものは買ってから1〜2回しか観ていない。一応、(もしかして何か発見もあるかと思い)念のためと思い観てみた。
ソリストはヤノヴィッツ、ルートヴィヒ、トーマス、ベリー、合唱はベルリン・ドイツオペラ合唱団。
コンマスはブランディス、トップサイドはシュピーラー、木管はツェラー、シュタインス、シュテール、ピースク、ホルン:ザイフェルト、ティンパニはテーリヒェン。
演奏自体はカラヤン=ベルリン・フィルとしてはまあ普通で、個人的...
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2009/10/16 20:41 |
モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番イ長調K488〜聴き比べ その3 ピリスの新旧録音〜
ピリスは1970年代、エラートにモーツァルトの第9番以降のコンチェルトを録音していた。指揮はグシュルバウアー、ジョルダンなどだった。その後、ドイツ・グラモフォンに移籍してから1990年代初め、アバド=ウィーン・フィルとの第14・26番、アバド=ヨーロッパ室内Oとの第17・21番のディスクが発売されたが、私の知る限りそれ以降は録音のニュースも聞かない。
そしてずいぶん時間が経ってから発売されたのが、With Passionと題された2枚組のアルバム。
http://zauberfloete.a...
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2009/10/14 21:49 |
パウル・クレー〜東洋への夢〜
クレーと日本美術の関係を探る珍しい展覧会ということで、何はともあれ出かけてみた(横須賀美術館)。パウル・クレー・センター(スイス・ベルン)所蔵のデッサンや水彩画など約90点と国内所蔵のクレー作品に加え、関連する浮世絵版画やクレー旧蔵書籍を併せた展示。
20世紀初頭、クレーは北斎漫画を始めとする浮世絵をモデルにした作画上の試みを手掛けており、線描による造形を探求していた初期のクレーにとって、北斎漫画の巧みなスケッチが格好の手本になったのではないかという仮説に基づく企画。実際にクレーの作品と北...
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2009/10/13 21:30 |
メンデルスゾーン:Vn協奏曲原典版についての補足
昨日、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲(原典版)について感想を書いたところ、佐伯茂樹先生よりコメントをいただいた。本当にいつもありがとうございます。以下抜粋させていただく。
「ヴァイオリン協奏曲に関しては、現行版はフェルディナント・ダーヴィットの手がかなり加わっているということで、原典版と言われるこの版が出てきたという経緯があります。実際、自筆譜をみましたが、ご指摘のとおり、現行版ほどロマンティックではありません。この曲は、出版のたびに19世紀のヴァイオリニストの手が加えられて、ロマンティ...
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2009/10/12 18:25 |