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zoom RSS モーツァルト:交響曲第31番ニ長調「パリ」第二楽章

<<   作成日時 : 2014/06/05 22:38   >>

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ワルターやカラヤン、クーベリックなどはこの曲の録音を残すことはなかったが、第25・29番等と比べてもこの曲の録音はそれほど多くはない。
この曲の第二楽章のテンポが気になったので、とりあえず家にある下記の録音を聴いてみた。これ以外の主要な録音は、アーノンクール、マリナー、スウィトナー、バレンボイム、ホグウッド、ブリュッヘンくらいではないかと思う(ほかにもカザルス、ビーチャムなどの録音もあるようだが)。
なお、使用楽譜はクレンペラーとベームが旧版、クリップス以降に録音されたものはすべて新版を使用している。

○クレンペラー=フィルハーモニアO(EMI/1963) 6:44
 とにかく遅く、所要時間も最長。オケは鄙びており洗練さに欠ける。解説の第二楽章にはアンダンティーノの表記(旧版)もあるが、終楽章は普通の(?)テンポで演奏している。
○ベーム=ベルリン・フィル(DG/1966) 6:26
 ゆったりとした六拍子の音楽。ベルリン・フィルの演奏はとにかく優秀。本論とは逸れるが当時のDGの録音というのは、良い装置で聴けば聴くほど優れていることがわかる。
また、終楽章は旧版通り四分の四拍子の音楽をやっておりこれはこれで興味深い。なお、これについてはcherubinoさんのブログに詳しい。
http://gospels.cocolog-nifty.com/classic/2007/02/post_20d0.html
○クリップス=ロイヤル・コンセルトヘボウO(PHILIPS/1972) 5:13
 LP(二枚組だった)で、最も回数多く聴いた録音がこれ。確かにテンポはこのような(相対的にはかなり速め)ものだったが、あらためて聴き直してみると結構 雑な演奏だったことがわかる。
▲レヴァイン=ウィーン・フィル(DG/1984) 5:34
 ヴァイオリンは対向配置、全体にかなり編成を絞り込んだ演奏で、録音も硬く乾き気味なため、当時はあまり良い印象を持たなかったが、やはり一つのスタイルを示している名演と思う。
○グローヴス=イングリッシュ・シンフォニア(IMP/1987) 6:30
 全般的に暗い音色のオケ、テンポも遅い。 
○グローヴァ=ロンドン・モーツァルト・プレイヤーズ(ASV/1988) 6:27
 これも六拍子の音楽。ここまで重い音楽ではないと思うが・・・。
○テイト=イギリス室内O(EMI/1989) 6:22
 ていねいと言えばていねいなのだが、これも遅めのテンポ。74小節からの二部のヴィオラがかなり強調されている。
●ディヴィス=シュターツカペレ・ドレスデン(PHILIPS/1991) 5:57
 二拍子的な拍節感で好ましい。オケの音色も美しく、メリハリがありながら優雅で格調高い演奏。23〜24、29〜30、65〜66、70〜71各小節のユニゾンはやや変わった演奏で、一回目は休符なし、二回目は休符あり、のように聴こえる。また、89小節のホルンは57小節のように演奏している。
●アバド=ベルリン・フィル(SONY/1992) 5:31
 個人的にはアバドの音楽に共感することは多くはないが、今回はこの演奏が一番自然に聴こえた。二拍子系の拍節感、23〜24、29〜30、65〜66、70〜71各小節のユニゾンはきっちり休符が感じられる。オケもしなやかで美しい。

ということで、聴いていて最も気になったのはテンポ。モーツァルトの時代のアンダンテが、現在よりも速いテンポだったとすれば
http://zauberfloete.at.webry.info/201405/article_28.html
今回多くの演奏で聴かれたゆったりとした六拍子系の音楽は、モーツァルトが意図したものとは異なるような気もする。また、23〜24、29〜30、65〜66、70〜71各小節のファゴットと弦のユニゾンも、休符がほとんど聴こえない演奏が少なくなかった。他にも5小節アウフタクトのヴァイオリンの下降音型の奏し方、37小節などのフルートのフレーズの歌い方、装飾音/前打音の演奏法などチェックポイント(?)は少なくない。
結局のところ、どの版を使うかということもさることながら、どのようなテンポ、バランス、表現/解釈などによって作曲家の意図を再現/再創造するかということが音楽家の課題な訳だが、正解が(わから)ないところが何とも悩ましい。

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