ハイドン:ディヴェルティメント 変ロ長調 Hob.Ⅱ:46

ハイドン作曲ディヴェルティメント変ロ長調(オリジナル版)を今月のコンサートで演奏する。
元々、管楽合奏のための「軍隊/屋外用組曲」(Feldparthien)と呼ばれる6曲セットの第6番(旧番号では第1番)であり、ハイドンによる1782~1784年頃の作品と考えられている(手稿譜は発見されておらずハイドンの真作かどうかは諸説ある)。そして、第二楽章は「聖アントニーのコラール」という副題が付けられており、1873年、ブラームスはこの曲をテーマに用いて「ハイドンの主題による変奏曲」を作曲した。なお、この曲の木管五重奏版はそのさらにずっと後年になってからの編曲。
オリジナルの編成はオーボエ2、ファゴット3、ホルン2、セルパン1の八重奏。セルパンというのは金管楽器に似たマウスピースと木管楽器のような音孔を持つ低音金管楽器で、蛇のような形に曲げられた長い円錐形をしており(serpentはフランス語で蛇の意味)、チューバ発明以前は金管の低音楽器としても使用されていた。
なお、本来のセルパンで演奏されている録音は私の知る限り存在せず、家にある下記2枚のCDではいずれもコントラファゴットで代用されている。
○チューリッヒ・トーンハレOの管楽器奏者たち(Jecklin/1973)
○サヴァリッシュ=バイエルン国立管弦楽団管楽ゾリステン(EMI/1973)
今回のコンサートでは、8人の奏者ながら指揮者を置き、セルパンのパートをコントラバスで演奏する。もともとこの曲がオリジナルの形で演奏される機会はほとんどないので、その意味では貴重なものとなるだろう。

そして、私が指揮者の方に対して、せっかくの機会なのでぜひ「ハイドン風に」演奏したいとお願いしたところ、前回の練習から大幅な解釈の変更が行われた(初回はゆったりしたブラームス的なものだった)。
まずテンポ。この曲の速度指定はアンダンテ・クアジ・アレグレット。この当時のアンダンテは現在のそれよりも速いテンポと考えられていた。
http://zauberfloete.at.webry.info/201405/article_28.html
そして拍子は四分の二拍子、ということで、軽さと躍動感を持った流れる音楽となった。ブラームスの曲(指定はアンダンテ)のテーマ部分の歌い方に慣れている人にとっては別の曲のように聴こえると思う。
そして、そのような演奏をすることによって初めてわかったのは、このテーマが第四楽章ロンドの主題と関係性を持っていること。譜面上は確かに似ているのだが、今回の解釈で実際に演奏してみるまでまったく気付かなかった。その意味でも画期的な演奏になるのではと今から思っている。

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