「リンツ」のエディション~その3 第一楽章のHr・Trp~

「リンツ」の版の違いについて、先週の練習中に今まで気付かなかった旧版と新版の相違を発見した。
http://zauberfloete.at.webry.info/201210/article_20.html
http://zauberfloete.at.webry.info/201212/article_5.html
私自身、ざっと見ただけで、両者を突き合わせて綿密に検討した訳ではなかったので見落としていたのだが、旧版と新版の違いについて詳細に検討されているサイトにおいてもこの点については指摘されていない。
http://www.hi-ho.ne.jp/tadasu/linz.htm
最も大きな相違は、第一楽章、ホルンとトランペットに頻繁に登場する「全音符+(次の小節一拍目の)四分音符あるいは符点四分音符」のパターンにおいて、全音符と次の音符の間に旧版ではタイが付けられているのだが、新版ではタイが付けられていないという点(89~90、93~94、111~112、114~115、257~258、260~261小節)、他にも、全音符から二分音符につながるタイが新版では付けられていない。
このタイの有無については、無い場合(新版)の方が、一拍目が金管楽器によって強調されるという意味で、より効果的と思われる。念のため、カラヤン=ベルリン・フィル、レヴァイン=ウィーン・フィルなどを聴き直してみたが、現代の弦の人数が多い大オーケストラにおいてはそれほどの違いは感じられない。とはいえ、小編成のオケの場合にはかなりの違いが感じられるのではないかと思う。
他にも、念入りに見ていくと少なからず相違は存在するが、終楽章187~188小節、管楽器のタイの切れ目の有無を除いては大勢に影響があるほどではない。
自筆譜が失われたためか、何種類もの版が存在する「リンツ」ではあるが、先日オケの人から聴いた話だと、私が持っている音楽之友社/ベーレンライター版(1974)と、本物の(?)ベーレンライター版(濃紺の表紙)の間にも違いがあるらしい(具体的な箇所までは未確認)。

それに関連し、私も先日聴き直したベーム=ベルリン・フィル盤で使用されている版について、cherubinoさんのブログに大変興味深い分析がなされている。
http://gospels.cocolog-nifty.com/classic/2013/02/post-78a9.html

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