「右岸」&「左岸」

明日の返却期限を前に、どうにか借りている本を読み終えた。
●辻仁成:「右岸」(集英社/2008.10)
●江國香織:「左岸」(集英社/2008.10)
「冷静と情熱のあいだ」以来の二人による協働作品。同じ対象を双方が自由に表現する手法で、どちらから読んでも良いしそれぞれが独立した作品となっているが、両者を読むことによって二つの作品が見事に融合するという仕掛けになっている。
気軽な恋愛小説、と思って「右岸」から読み始めたのだが、なかなかシリアスと言うか重みのある作品で波乱万丈の展開となる。「左岸」は、「右岸」の主人公の幼なじみである女性の半生を女性の視点から描く。テーマは「宿命~出会いと別れ~」ではないかと思われるほど、哀しく、切ない・・。二人を隔てる大河、それぞれを両岸から見つめる二人。
両作品ともニ段組で500ページ以上ある大作だったが、面白くて先を読みたいという感じではなく、どうしても先を読まなければという脅迫観念に襲われ、忙しい中、無理に時間を作って(私にしては短時間で)最後まで読み終える。疲労感、安堵感、解放感などが残ったがある意味で充実した作品でもあった。

●逢坂剛:「伴天連の呪い~道連れ彦輔2~」(文藝春秋/2008.11)
「重蔵始末」に続く江戸時代小説シリーズ第2弾。短編集(6編)だがどれも逢坂作品特有のユーモアとウィットに富み、またその導入の巧みさ、展開とオチも明快で、これぞエンターテインメントと感じる。

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