シベリウス:交響曲第6番~聴き比べ~

第6交響曲の聴き比べをした。私が持っているCDは下記の9種類、もしかしてまだどこかに埋もれているかも知れないが・・。全楽章聴く時間はなかったので、とりあえず最も演奏に差が出そうな第四楽章のみを聴いてみた。
○カラヤン=ベルリン・フィル(1967/DG)
○マゼール=ウィーン・フィル(1968/DECCA)
○ベルグルンド=ベルリンSO(1976/ETERNA)
○ザンデルリンク=ベルリンSO(1976/BERLIN Classics)
○カラヤン=ベルリン・フィル(1980/EMI)
○ベルグルンド=ヘルシンキ・フィル(1986/EMI)
○ラトル=バーミンガム市響(1986/EMI)
○ベルグルンド=ヨーロッパ室内O(1995/FINLANDIA)
○ブロムシュテット=サンフランシスコSO(1995/DECCA)
聴き終えて感じたのは、同じ指揮者でさえディスクによって違いがあること、それと、これが最も重要なことなのだが、聴き比べというのはまとめて(連続して)行わないとその違いがはっきりとわからないということ(もっとも記憶力が抜群の人はこの限りではないが・・)。私自身、今まで漠然と感じていた各演奏の違いが、今回初めて明確になった。
・マゼールはウィーン・フィルとシベリウスの交響曲全曲録音を行った唯一の指揮者。カラヤン盤より後の録音だったと初めて知った。ややアンサンブルが乱れるところもあるが、一言で表現すれば激情の嵐、という感じ、ティンパニの音は生々しく素晴らしい。
・ザンデルリンクは、堅実でしっかりした構成、感情面をできるだけ排除した演奏。
・ベルグルントは、ヘルシンキ・フィルとの演奏がもっとも個性的でひじょうによく歌い、テンポもゆったりめ、独特の節回しが印象的。ヨーロッパ室内Oとの演奏はもう少し普遍的で洗練されている。
・意外に名演だったのはラトル盤。オケも上手くメリハリがちゃんとついていながらスマートで都会的、木管も美しくバスクラの存在感も素晴らしい。ブラインドでバーミンガム市響と当てられる人はまずいないだろう。
・ブロムシュテットはやはり淡白でさっぱり系、オケの響きも薄い。枯淡の境地とも言えるが・・。
・そしてカラヤン。13年の隔たりのある2つの録音、テンポや解釈はほとんど変わらないが、録音(レーベルの違い?)のせいか微妙にオケの肌触りが異なる。DG盤は艶やかで気品があり格調高い響き。EMI盤はそれより柔らかいが暗く、情念の炎が内面に燃えさかる印象。なお、ここでのティンパニ(おそらくフォーグラーだろう)の音色と演奏は鳥肌が立つほど美しく戦慄的。また、ベルリンフィルの木管群はさすがに飛び抜けて素晴らしい(オーボエはDG盤がシュタインス、EMI盤がコッホと思われる)。私のベスト盤はレコード時代からカラヤン=ベルリン・フィルのDG盤の演奏だったが、EMI盤もそれに匹敵する名演であることを今回再認識した。

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