ヴィーナー・ヴェンティル

wiener horn.jpg
「こうして管楽器はつくられる~設計者が語る「楽器学のすすめ」~」竹内明彦著(ヤマハミュージックメディア/2019.8)という本を読んでいたら、「管楽器の設計/ロータリーバルブ」の章に「ヴィーナーヴェンティル」の記述があった。

ヴィーナー・ヴェンティルとは、ウィンナホルンに使われているバルブのことでウィンナバルブとも呼ばれる。
以下、一部抜粋。
現代ではウィーンだけで使われている、ヴィーナーホルンに用いられるバルブです。歴史的にはトランペットやトロンボーン、チューバなどがあったのですが、迂回路に入る時と入らない時での音色や吹奏感の差が激しく、ホルンにだけ残って現在に至るようです。

なぜホルンだけにこのバルブが残ったかというと、ウィーンのホルンは、バルブ操作時のレガートの美しさが他の楽器に代えがたいこと、そしてこのバルブによる独特の替え指の存在が理由のようです。
ヴィーナー・ヴェンティルは2本のピストンが同時に動くことで、管路が変更されて、迂回管に管路が開きます。この時に、迂回管には回らない管路と回る管路が同時に開く時間が長く(ハーフバルブの状態が長く)、音が滑らかに移行していくと考えられます。

また、ヴィーナー・ヴェンティルには、楽器製作上、重要なメリットが考えられます。
第一には、メカニズムが簡単でバルブの製作に大きな設備を必要としないことです。(中略)
第二には、調整もそれほど神経質ではなく、ロータリーバルブやピストンバルブほどの精密さは必要ありません。(中略)
第三には、バルブを操作する演奏者の指からバルブまでのメカニズムが単純なことです。この点はピストンバルブの単純さには負けますが、ロータリーバルブのメカニズムに比べれば、ずっと簡単なものと言えます。


以下、ユングヴィルト社、ウィンナホルンのバルブに関する映像。
http://www.jungwirth-horn.at/wienerhorn-eng.html

ヴィーナーヴェンティルとロータリーバルブのメカニズム(出典はAkustik der Blechblasinstrumente)。
http://www.jungwirth-horn.at/wienerhorn-eng.html
wiener ventil.jpg

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント