楽典復習

「必ず役立つ 吹奏楽ハンドブック~楽典編~」(ヤマハミュージックメディア/2012.10)という本を読んでいたら、下記のような記述があった。

●riten.(ritenuto)/リテヌート:ただちにテンポを緩める。
この指示がある小節で、ただちにテンポを緩めます。その緩めたテンポは、次の指示があるところまで有効です。
→何となく、「一時的」のようなイメージを持っていたが、「そこから」というイメージのようだ。

●morendo/perdendosi/smorzando
モレンド/ペルデンドシ/スモルツァンド:だんだん弱くしながらテンポを遅く。
モレンド
「死ぬ、(火、音、光が)絶える、消える」という深刻な意味があり、曲の最後でピアニッシモで消え入るように、息絶えるように終わるイメージです。
ペルデンドシ
「前にあったものが無くなる」という意味で、ただ物理的に「音を弱めてテンポを遅くする」のではなく「あったものが無くなっていく」ようなイメージが大切です。
スモルツァンド
「和らげる、弱める、減ずる」という意味があり、比較的穏やかなイメージです。


→スモルツァンドは「ローソクの火が消えるように」という説明もあるようだ。
ペルデンドシは滅多に見かけない、と思ったらベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲第二楽章、主題が再現するあたりで極めて効果的に使われていることを思い出した。
いずれにしてもそれぞれのイメージを持っていることは有用と思う。なお、上記には含まれていないが、他にも calando/カランド という用語もあり、「次第に弱く、ゆっくり」という意味で使われる。別の資料によれば、カランドは、「上から下に下がる」、「減少する」という意味があるらしく、「真っ赤な太陽が水平線にゆっくり沈んでいく」イメージこそがカランドとのことである。

●特定の音を強くするための記号
アクセントをつける度合いは、accent > ∧ (>より∧の方が強めのニュアンスがあります) がもっとも軽く、次いで、forzando fz、そして sforzando sfz sf の順に音が強くなります

上記の点は、他の資料で下記のように解説されている。
fzは、「力を加える」という意味の動詞「forzare」(フォルツァーレ)から生まれた語。
forzareは、自分の意志ではなく、強制させられた強い力が働いている状態です。
「押しつける」「こじ開ける」といった訳もあります。
sfは、「無理強いする」という意味の動詞「sforzare」(スフォルツァーレ)から生まれた語。
forzareに強調の「s」がつけられたものです。
つまり、fzよりsfzの方がより強い力がこもっている、ということです。


→上記以外に rfz(rinforzando)/リンフォルツァンド、rf(rinforzato)/リンフォルツァートという用語があり、ある資料によれば、
楽譜上において、fzとrfzの違いは、fzはその音だけに対して「強制」し、sfもその音だけですがfzよりも「無理な力」をイメージし、rfzはある範囲・空間的な要素があり、楽譜上音楽的なところでは「そのフレーズ内」に作用します
とのことである。

●a2/a due/ア・ドゥエ:2つのパートがユニゾンで演奏する。
→意味はもちろん知っていたが読み方は知らなかった。

●poco/ポーコ:少し
テンポを示す用語や発想などさまざまな用語と一緒に使います。poco Allegroは「少しAllegroで」 つまり本来のAllegroよりも心持ち遅めに、poco rit.は「少しだけリタルダンドで」 つまりほんの少しだけリタルダンドをかけて、poco cresc.は「少しだけクレッシェンドで」という意味になります。poco はその言葉の意味を弱めるはたらきがあります

pocoは普通、単に「少し、やや」としか説明されないが、上記のように「抑制系」と考える方がわかりやすい。となると molto は「煽り系」ということになるのだろうか。
なお、「これまでと比べて~」という意味の記号としては、più/ピウ:より多く、と、meno/メノ:より少なく、というものがある。
https://zauberfloete.at.webry.info/201501/article_17.html

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