ヴィヴァルディ:ファゴット協奏曲イ短調RV498

アントニオ・ヴィヴァルディ(1678~1741)は生涯に2曲の断片を含む39曲のファゴット協奏曲(RV466~504)を作曲したが、モルツィン侯爵に献呈された曲(ト短調RV496)など一部の曲を除けば、ヴィヴァルディが教えていたピエタ慈善院付属音楽院の学生のために作曲されたと考えられている。
これらの曲の作曲年代については明らかになっておらず、大半が1720年以降の作品という説や、生涯の長い期間に渡って作られたのではとの説がある。
39曲の内訳は、ハ長調:15曲、イ短調:4曲、変ホ長調:1曲、ホ短調:1曲、ヘ長調:7曲、ニ短調:2曲、ト長調:3曲、変ロ長調:4曲、ト短調:2曲となっている。

全曲録音はダニエル・スミス(DECCA)のもの、
https://tower.jp/item/3756483/Vivaldi:-Complete-Bassoon-Concertos
あとはタマーシュ・ベンコーチが演奏したNAXOS盤、アッツォリーニが演奏したnaïve盤などの全集が進行中(完結?)。
さて、37曲の協奏曲のうち比較的有名なものはホ短調(RV484)、そしてこのイ短調(RV498)もそれに並ぶ名曲と思う。
協奏曲集(数曲)の録音はかなりの点数存在するが、現代楽器による録音は減少し、古楽器による演奏の方が増えつつあるようだ。私が持っているRV498のディスクは下記の通り。

○アラール/シモーネ=イ・ソリスティ・ヴェネティ(ERATO/1960年代?)
バソンによる名盤で、このような音色は現代のバソン奏者からは聴くことはできない。

○トゥーネマン/イ・ムジチ(PentaTone/1974)
トゥーネマンは1980~90年代にファゴット協奏曲のアルバムを3枚(19曲)PHILIPSに録音しているが、これはそれ以前の録音。
PHILIPSからCD化されていなかったが、今回PentaTone盤を購入して初めて聴いた。1974年9月の録音で、ホ短調(RV484)、ヘ長調(RV489)、変ロ長調(RV502)などが収められている(ホ短調の曲だけを後に再録音したことになる)。このイ短調は装飾を付けかなり自由に吹いている。後年の録音に比べるとトゥーネマンの音色はやや明るく、鼻にかかって(?)いる。

○ソスノフスキ/カメラータ・ベルン(Novalis/1987)
トマス・ソスノフスキはポーランド出身で、1975年ミュンヘン国際音楽コンクール2位(イルジ・ザイドル2位、ジルベール・オダン3位)。深く暗い、しかし艶やかでひじょうに美しい音色。このビロードのような音色はギュンター・ピースク以外に聴くことはできない。なお、収録されているのはこの1曲だけ。

○トルコヴィチ/イタリア合奏団(DENON/1990)
現代楽器による演奏。トルコヴィチは随所に装飾を付け、のびやかに吹いている。

○アッツォリーニ/ソナトーリ・デ・ラ・ジョイオーサ・マルカ(naïve/2003)
古楽器による恐るべき演奏。
https://zauberfloete.at.webry.info/200708/article_3.html

来週の演奏会でこの曲を演奏する。
私にとって協奏曲はモーツァルト(学生時代)、ヴィヴァルディ:変ロ長調「夜」RV501(10年前)以来3回目。この歳になって協奏曲というのも大胆な気はするが、今回が最後の機会と思っている。装飾を付けるまでの余裕はないが恥ずかしくない程度の演奏はしたいと思う。

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  • 春の演奏会(その1)終了

    Excerpt: 今年第一の目標にしていた演奏会を終えた(2/13)。曲目はヴィヴァルディ:ファゴット協奏曲イ短調RV498 https://zauberfloete.at.webry.info/201902/art.. Weblog: Zauberfloete 通信 racked: 2019-02-14 20:55