ハイドンの交響曲におけるフルート使用法について

ハイドンの交響曲において、初期のものには「朝」「昼」「晩」の3部作および数曲を除きフルートはほとんど使われておらず、1770年代後半になると1本のフルート、第93番以降は概して2本のフルートが使われている(第95,98番は1本)。
初期~中期の作品においてフルートが活躍する楽曲は、第24番、第30番、第41番の第二楽章など、また第7、9番はじめいくつかの楽曲には2本のフルートによるソリが書かれている。さらに、パリセット、ザロモンセットなどにも印象的なフルート・ソロが散りばめられているが、個人的に忘れ難いのはやはり交響曲第85番「王妃」第二楽章での華麗なオブリガート。
http://zauberfloete.at.webry.info/200611/article_1.html

さて、今回採り上げたいのは、ザロモンセットにおけるフルート2本の使用法について。
初期~中期に交響曲におけるフルート2本の編成では、2本が三度で動くなど本来の(?)2パートとして書かれているのだが、ザロモンセットにおけるフルートはそうではない。
第100番「軍隊」は、フルート2本と指定されているにもかかわらず、実際には1つのパート。ハイドンはSoloとTuttiという用語で1本で吹くか2本で吹くかを識別しており、結局2ndフルートは1stフルートのアシスタント(フォルテの時に重ねて吹く)という位置づけになっている。
http://zauberfloete.at.webry.info/201806/article_2.html
ということで、他の曲ではどうなっているか調べてみた。4つの数字は各楽章で2パートに分かれている小節数。
○第93番:2、5、0、4
○第94番:2、0、0、13
○第96番:38、7、7、11
○第97番:6、4、2、14
○第99番:13、8、7、15
○第101番:4、0、0、0
○第102番:0、0、13、12
○第103番:0、8、0、0
○第104番:8、0、0、0
以上、これほどまでに2つのパートで書かれた箇所が少ないとは思ってもみなかった。このような状況であるならばフルート2ではなく、フルート1で良いのではとも思う。
ハイドンは最高声部はフルート1パートで良いと考えていたのかも知れないし、当時のフルートは未だ音量も小さく、またロンドンのオーケストラの編成が大きかったことなどが、このような指定をすることになった原因ではないかと考えられる。

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