モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番/ピリス、ブロムシュテット=ベルリン・フィル

ベルリン・フィル デジタル・コンサートホールでモーツァルト:ピアノ協奏曲第23番イ長調を観た。ピアノはマリア・ジョアン・ピレシュ(以前はマリア・ジョアオ・ピリスと呼ばれていた)、ブロムシュテット指揮ベルリン・フィル、2017年12月9日ベルリン・フィルハーモニーでの演奏。
第23番はモーツァルトのピアノ協奏曲の中でも、これほどプロポーションが完璧で天衣無縫という言葉がぴったりの名曲は他にないのではと私は思っている。そして、今回のような素晴らしい演奏を聴くと、そのことをあらためて実感させられる。
ピリス(私にとってはこの名前の方が親しみがある)のピアノは、弱音を活かし、そのタッチも美しく歌い方も極めて自然。やや慎重というか丁寧な弾き方をしている箇所もあったが、時折、左手を強調する弾き方は今も健在。第二楽章は(以前からそうだが)一切装飾を付けない禁欲的な歌い方。全楽章を通じて見事な演奏だった。
ブロムシュテットは座っての指揮。ダイナミクスはかなり細かく付けていたが、テンポは自然でよく音楽が流れていた。
オケはコンマス:シュタブラヴァ、トップサイドはカルッツォ、チェロはマニンガー、トップサイドはコンツ。木管はFl:エキストラ、Cl:オッテンザマー、Fg:シュヴァイゲルト、Hr:ドール。エキストラのフルートは若い人だったが音色も美しく素晴らしい演奏だった。もちろん、オッテンザマー、シュヴァイゲルトの演奏も見事としか言いようのないもの。

さてピリス。1970年代のモーツァルト:ピアノ・ソナタ全集(DENON)はじめ、2回目のDGへの全集、グシュルバウアー、アバドなどとのモーツァルトの協奏曲録音もすべて聴いてきたファンである。
http://zauberfloete.at.webry.info/200910/article_13.html
その彼女に引退のウワサも流れており、
http://slippedisc.com/2017/10/major-pianist-calls-time-on-her-career/
上記ブロムシュテット=ベルリン・フィルとの協演(12/8,9,10)、ハイティンク=チューリヒ・トーンハレOとの協演(12/20,21)を最後に引退との話もあったようだが、「音楽の友」2018年1月号によれば、3月の公演、5月の公演の一部にキャンセルの可能性があるものの、1、2月の公演や4月のN響との協演、
http://www.nhkso.or.jp/concert/concert_detail.php?id=715
日本ツアーなども未だキャンセルの情報はないとのこと。
73歳という年齢とはいえ、上記演奏など聴くと引退するにはまだまだ早いと感じるのは私だけではないだろう。

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この記事へのコメント

pfaelzerwein
2017年12月25日 15:10
彼女のインタヴューでは、「舞台でピアノを弾く意欲が無くなった」ので一刻も早く辞めたいということでしたが、日本へは別枠で行くということでした。特別な食指が湧くのでしょう。
2017年12月25日 22:43
pfaelzerweinさま
情報ありがとうございます。ピリスは以前、何かのインタビューでも日本語ができたら日本に住みたいようなことを言っていました。日本公演が楽しみです。

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