THE VIRTUOSO OPHICLEIDE/オフィクレイドの素顔

「オフィクレイドの素顔」と題されたCD(RICERCAR/2015)を聴いた。パトリック・ヴィバールという人ほかの演奏で、19世紀の室内楽作品が収録されている。
http://www.mercury-coo.com/search.cgi?count=2&no=MRIC362&book=&PLAYER=&COMPOSER=&FORMATION=&PERIOD=&LABEL=&type=cd&style=1
オフィクレイドは19世紀前半に考案された低音金管楽器。テューバが普及する前には広く使われていた(ベルリオーズ:「幻想交響曲」、メンデルスゾーン:「真夏の夜の夢」などに使われている)が、その後衰退し「幻の楽器」となった。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%95%E3%82%A3%E3%82%AF%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%89

私自身、その音を聴くのは初めてだったが、「古めかしい楽器で音程も悪く、粗野で荒々しい響き」というイメージが完全に覆される見事な演奏に驚嘆した。音程もほぼ完璧で、何も知らずにこの演奏を聴いたらユーフォニアムと思う人がほとんどだろう。
柔らかくなめらかな音色でよく歌う演奏はひじょうに心地よい。敢えて言えばユーフォニアムほど幅広く豊かな響きではなくやや細身で弾き締まった(その意味ではバリトンに近い?)、しかし柔らかい音色、そして低音域はテューバよりはコントラバスを想起させる優しく穏やかな音色。
ピアノ伴奏による幻想曲や変奏曲もなかなか素晴らしかったが、私が最も感心したのは三本のオフィクレイド用に書かれた教会音楽。そのしっとりと深々とした響きは、ホルンやトロンボーンの重奏からは得られないひじょうに魅力的なものだった。

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