「魔笛」/サヴァリッシュ=バイエルン国立歌劇場管弦楽団

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サヴァリッシュ=バイエルン国立歌劇場による1983年の舞台を観た(LD/PHILIPS)。声楽ソリストなどは下記の通り。
○ザラストロ:クルト・モル
○タミーノ:フランシスコ・アライサ
○弁者:ヤン=ヘンドリック・ローテリンク
○夜の女王:エディタ・グルベローヴァ
○パミーナ:ルチア・ポップ
○パパゲーノ:ヴォルフガング・ブレンデル
○パパゲーナ:グットラン・ジーベル
○モノスタトス:ノルベルト・オルト ほか
○合唱:バイエルン国立歌劇場合唱団
○管弦楽:バイエルン国立歌劇場管弦楽団
○指揮:ヴォルフガング・サヴァリッシュ
○演出:アウグスト・エファーディング
○装置・衣装:ユルゲン・ローゼ
○ヴィデオ・ディレクター:ペーター・ヴィントガッセン
○制作:1983年 ミュンヘンUNITEL
エファーディングによるメルヘンとフリーメーソン的なものをうまく融合させた演出、ローゼの美しい装置・衣装、優れた声楽ソリストたち、バイエルン国立歌劇場オケ、サヴァリッシュという豪華で完成度の高い舞台。ハイヴィジョンの画質を見慣れてしまうと映像的にはやや見劣りはすることと、音響的にも万全のものとは言えないが、それでもベスト3に入る映像ものの「魔笛」ではないかと思う。
声楽ソリストは、モルやアライサ、グルベローヴァ、ポップ等それぞれひじょうに素晴らしいが、特にパパゲーノを歌ったブレンデルは役にもぴったりで見事な歌唱、演技だった。
なお、エヴァーディングの考えなのか、この演奏では第二幕の構成に一部手が加えられており、タミーノ、パミーナ、ザラストロによるテルツェット(第19番:いとしい人よ もう会えないの)を、第二幕冒頭僧侶たちの行進(第9曲)の後に持ってくるとともに、僧侶の二重唱(第11番)を省略している。ストーリーの展開としてはこの方が自然なのかも知れないが、もともと矛盾だらけのお話なので、入れ替えてもどうなのかとは思う。

さて、今回この「魔笛」を観て良かったと思う点は、本番では何が起こるかわからないということをあらためて確認させられた点。
この演奏、有名な夜の女王のアリア(第4番)、アレグロ・モデラートに入って26~7小節目くらいからのオーボエ・ファゴットの伴奏とソプラノがズレてしまいそうになり、(オケが)懸命に修復を試みているのだがそれでもややギクシャクした感じになってしまっている。
グルベローヴァですらこのようなことになるのだから、普通の人(?)では何が起こるかわからない・・・。なお、グルベローヴァはもう一曲のアリア(第14番)でも途中危ない場面(フレーズを切り詰めて歌ってしまうのでオケより先に行ってしまう)があった。
ソリストが数小節飛ばして歌ってしまうなどは別として、通常、事故があった場合の修復/回復はやはり指揮者頼りになる。とはいえ、自分のパートがソリストと絡む場面、フレーズなどはソリストのパートも覚えておくくらいの準備が最低でも必要となるだろう。その意味でも万全の準備をして本番に臨みたい。

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