美しく青きドナウ

「ららら♪クラシック」今年第1回はヨハン・シュトラウスの「美しき青きドナウ」。
http://www.nhk.or.jp/lalala/archive.html
いつもながら初心者でなくても勉強になる内容だったが、一点気になったのは男声合唱団による初演が大成功だったということ。
昨年末に見た「BS世界のドキュメンタリー 美しく青きドナウ~名ワルツは、こうして生まれた~」(NHK-BS1)
http://www.nhk.or.jp/wdoc/backnumber/detail/141218.html
の中では、合唱による初演は大失敗だったと言っていた。
http://zauberfloete.at.webry.info/201501/article_3.html
また、Wikipediaの記述(出典不明)でも、「反響は好ましいものではなかった」と書かれている。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%BE%8E%E3%81%97%E3%81%8F%E9%9D%92%E3%81%8D%E3%83%89%E3%83%8A%E3%82%A6
ということで、まず小宮正安著「ヨハン・シュトラウス」(中公新書/2000.12)を参照してみた。それによれば、
この合唱ワルツは、ウィーン子の圧倒的な共感を勝ち取った。彼らは男声合唱協会の音楽会に殺到し、シュトラウスの新作に耳をかたむけた。終演後、拍手喝采がやむことはなかった。
ということで、初演は大成功だったとのこと(番組には小宮氏自身が出演されていたので、番組内容も氏による監修ということなのだろう)。
シュトラウスに関する文献は少ないので、「ヨハン・シュトラウスⅡ管弦楽曲完全全集 全曲目解説(アイヴィー/1999)」も参照してみた。文章が不十分な日本語による訳文なので一部意味不明なところもあるのだが、1867年2月15日の初演は大成功だったと書かれている。とりあえず「青きドナウ」に関する年表を作ってみた。

1865年夏 ウィーン男声合唱協会にワルツを献呈する旨約束
1866年7月3日 ケーニヒグレーツの戦い/普墺戦争に大敗
1866年夏~秋 作曲に着手
1867年2月15日 ウィーン男声合唱協会により初演(ディアナ・ザール)/指揮:ルドルフ・ヴァインヴルム/ヨーゼフ・ヴェールによる詩
→嵐のような成功を収めた
1867年3月10日 ウィーン、フォルクスガルテンにおけるカーニヴァル・レビューで演奏(オリジナル版)/指揮:ヨハン・シュトラウス
1867年夏 パリ万博で管弦楽版が高い評価を受ける
(1874年4月5日 喜歌劇「こうもり」初演)
1890年7月2日 ウィーン男声合唱協会によるドレーアー公園での祝祭コンサートにおける再演/フランツ・ゲルネルスによる詩
→その後、ウィーンの讃美歌/第二の国歌に昇格する

「BS世界のドキュメンタリー 美しく青きドナウ~名ワルツは、こうして生まれた~」においては、初演時のヴェールによる歌詞(「ウィーンっ子よ、陽気にやれよ」で始まる)が格調高くなく猥雑であったため不評だったと解説されていた。
いずれにしても、管弦楽版が名曲であることはもちろんだが、この曲が第二の国歌と呼ばれるようになったのは、後年のゲルネルスによる荘重な歌詞(「ドナウよ、かくも青くかくも美しく青い。谷を貫いて、ああ、おまえは静かに、お前は我がウィーンに挨拶する・・・」)によるということは間違いない。

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