ファゴットの最低音

ファゴットの最低音はB:変ロ(中央ハの2オクターブ下のハのすぐ下の変ロ/チェロのC線の全音下)であり、例外的にマーラーの曲やニールセン、コダーイなどの室内楽曲でさらにその下のイまで要求されることがある、ということはよく(かどうか)知られている。
さて、バッハ:カンタータ第155番”Mein Gott, wie lang, ach lange.”(わが神よ、いつまで、ああいつまでか)BWV155、レチタティーヴォに続く第2曲アルトとテノールのアリアにはファゴットの素晴らしいオブリガートが付いている。私はバッハのカンタータを全部知っている訳ではないので、他にこのようにファゴットが活躍する曲があるのかどうかわからないが、この曲のことは以前から一応知ってはいた。
ところが先日、ちゃんとスコアを見直したところ、37小節(長調に変わって12~3小節あたり)の四拍目ウラにG(ヘ音記号下線3本)が書かれているのを発見した(ソラソラシ↓ミ ラシラシド↓ラ ファソファソラ↓ファ ソ ↓と最後にオクターヴ下がる)。
ということで、手持ちのCDの当該箇所を聴いてみた。
●リリンク=バッハ・コレギウム・シュトゥットガルト(Haenssler/1971) ファゴット:ハンス・マンテルス
●ルーシンク=ネーデルランド・バッハ・コレギウム(Brilliant/2000) ファゴット:トゥルーディ・ファン・デア・ワルプ
上記の演奏では、肝心の箇所はほとんど聴き取ることはできなかった(オクターヴ下げないで吹いているのか)。
しかし、
●鈴木雅明=バッハ・コレギウム・ジャパン(BIS/1997) ファゴット:二口晴一
を聴いたところ、何とオクターヴ下のGが聴こえてきた。コントラファゴットの音を編集したのかどうかは不明だが・・・。
(後日追記)
あるサイトで、下記のような記述があった。上記の部分、謹んで訂正したい。
BCJ盤は、カマートーン(a=392Hz)のファゴットを使い、弦楽器とオルガンはコーアトーン(a=465Hz)で、全体としてハ短調(楽譜はイ短調)で演奏する(現代の響きで言うと変ロ短調の高さ)という正統派の解決策を採っている。

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