ザ・フィルハーモニクス

ザ・フィルハーモニクスの東京公演を聴いた(6/20東京芸術劇場)。曲目は下記の通り。
○J.シュトラウス2世:騎士パズマンのチャルダッシュ
○F.クライスラー:ウィーン風小行進曲
○M.カミロ:カリブ
○G.ビゼー:歌劇「カルメン」より花の歌
○A.ピアソラ:オブリヴィオン
○メドレー:K&K・ラプソディー
○F.クライスラー/ラインハルト:プレスト・ファイト
○D.ショスタコヴィッチ:「ジャズ」組曲よりワルツ第2番
○M.ブルッフ:コル・ニドライ
○G.エネスコ:ルーマニア狂詩曲
○A.ショウ:スイング・タイム
○J.ボック:「屋根の上のバイオリン弾き」組曲
(アンコール)
○ブラームス:ハンガリー舞曲第5番
○N.R=コルサコフ:くまんばちの飛行
クラシックというよりは、クロスオーバー、ライトクラシックのジャンルに入るのかも知れないが、とにかく音楽の楽しさというものを実感させてくれる見事な演奏だった。入門者(?)にとってもマニアにとってもそれぞれが楽しめ、惹きつけられるポイントが満載で、私自身も唖然とさせられつつ、十分満足できる内容だった。どの曲も凄かったが、圧巻だったのはルーマニア狂詩曲。原曲をかなり忠実になぞりつつ、この編成での最大の効果を演出する編曲と演奏。個人技で印象的だったのが、「コル・ニドライ」でのコンツと、「スイング・タイム」でのオッテンザマー、そしてアンコールでのラーツ。とにかく圧倒的な演奏を聴かせてくれた。
特筆すべきは、どの曲も息の合った絶妙なアンサンブルだったことに加え、メンバーひとりひとりが実に楽しそうに演奏していたこと。
ここで、メンバーについて。universalのサイトに各メンバーの経歴が書かれている。
http://www.universal-music.co.jp/the-philharmonics/biography
「ウィーン・フィルとベルリン・フィルのメンバーによって結成された」から「ザ・フィルハーモニクス」、という紹介もよくなされているが、チェロのコンツはもともとウィーン・フィルの一員だったので、実質的にはウィーン・フィル若手メンバーとヤーノシュカ兄弟による団体と考えた方がよい。
ローマン・ヤーノシュカ は、ブラスティラヴァとウィーンで学んだ後、ジャズも弾くようになった人で、ラカトシュやマクファーリン等と協演している。メンバー表記としては2ndヴァイオリンとなっているが、ジャズ風あるいはハンガリー/東欧風(に編曲された)の曲においては、1stヴァイオリンというかソロを担当する、というようにコヴァーチとの役割分担がはっきりしている。
また、ピアノのフランティシェク・ヤーノシュカも、2002年リスト国際ピアノ・コンクール優勝。ロンドン響、コンセルトヘボウ管などと協演している本来はクラシックの奏者。とはいえ、ラカトシュ・アンサンブルのメンバーでもあり、作曲/編曲家としても活躍しているという異色の人。アンサンブルにおけるピアノの使用は、やや控えめだが、場合によっては曲の開始から延々とソロを弾いたりもする。
もちろん、ウィーン風の音楽づくりが基本にあるとはいえ、この二人の兄弟の存在がザ・フィルハーモニクスの全体カラーを決めているようにも思えた。


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