最近読んだ本 2014/06

●「フェルメール~16人の視点で語る最新案内~」(美術出版社/2014.6)
フェルメールに関する本は数多くあるが、これは最新の本。諏訪敦、朽木ゆり子、福岡伸一、中村恩恵、林綾野、森村泰昌ほかの方々がフェルメールの魅力について語る。今さらという感じもないではないが、やはり自分の好きな対象について、他の方々からの新しい視点/見方を期待してしまうのは仕方のないことなのだろう。

●「オケ奏者なら知っておきたいクラシックの常識」長岡英著(アルテスパブリッシング/2014.5)
筆者はルネサンス時代のミサ曲が専門という学者で大学の先生。聖光学院中・高関係者によるアマ・オケでヴィオラを弾いており、その団体のHPのコラムに連載したコラムを再編したものとのこと。音楽史に焦点を当てた、いわゆるクラシックよもやま話であり、面白く勉強になるところも部分的にはあった。が、「オケ奏者なら知っておきたい」というタイトルで私が期待した楽団員としての(マニアックな)知識・技術・流儀・行動学などについてはほとんど触れられてはいなかった。そんなものを書いても売れることは期待できないが・・・。

●「女を観る歌舞伎」酒井順子著(文藝春秋/2014.5)
酒井さんの最新刊。別冊文芸春秋 第289~308号に連載していたものらしい。酒井さんの歌舞伎好きは知ってはいたが、ここまでの専門家とは知らなかったし、このような新しい視点での歌舞伎の見方は彼女にしかできないものとあらためて感心させられた。江戸時代から芝居を観る客の気持ちは、現代においても変わっていないのではないかという仮説は説得力がある。

●「謎の絶滅動物たち」北村雄一著(大和書房/2014.5)
昔は地球上にどのような動物や鳥たちがいたのか、という単純な興味で読み始めたのだが、気候/環境の変化はもちろん、それ以上に人類による農耕、狩りが彼らを滅ぼしたという事実をあらためて知らされた。
アフリカで比較的多くの動物が生き残ったのは、おそらく我々の故郷がアフリカだったからだろうと筆者は推測する。アフリカの動物たちは、人類と440万年以上の時をともに生きてきた。それゆえ、アフリカの動物は人類の持つ力に対抗して進化する時間が与えられたのだろうという。

●「太陽の棘」原田マハ著(文藝春秋/2014.4)
原田マハさんの最新作。著者自身によれば、「書かなければいけない真実の物語」とのことである。
http://hon.bunshun.jp/articles/-/2338
アートがテーマとなっているが、沖縄についてあらためて考えるきっかけになってくれる人が増えることを期待したい。

●「映画から見える世界~観なくても楽しめる、ちづこ流シネマガイド~」上野千鶴子著(第三書館/2014.3)
「クロワッサンpremium」2008年1月号~2013年12号に連載されたものの単行本化。上野先生がシネマフリークだったとは全く知らなかった。秀逸な映画評で、老後、女の生き方、戦争、国、家族など、先生得意の領域はもちろん、それ以外のテーマであっても、いつもながらの辛口で鋭い視点からの分析は見事なもの。もちろん語り口も、いつものように読み手を飽きさせることなく歯切れが良い。

●「パリわずらい、江戸わずらい」浅田次郎著(小学館/2014.3)
2009~2013年JALグループ機内誌「SKYWARD」に掲載された原稿に加筆・修正され単行本化されたもの。旅にまつわる(それ以外のテーマもあるが)エッセイ集。同種の古い人間としては、本音レベルの飾らない表現は共感でき、好感が持てた。

●「楽器の歴史」佐伯茂樹著(河出書房新社/2008.9)
http://zauberfloete.at.webry.info/201406/article_3.html

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