バレンボイム/モーツァルト:ピアノ協奏曲集~その3:1980年代後半のベルリン・フィル~

このバレンボイムによる弾き振りディスク収録の頃のベルリン・フィルはどのような状況だったか、団員異動および映像ソフトに関して年表を作成してみた。1989年7月のカラヤンの死後、翌年からはアバド時代に入り、ベルリン・フィルは大きな変貌を遂げていくことになるのだが、団員の世代交代もその少し前から始まっている。木管セクションでは、元クラリネット首席のシュテール、ファゴット首席のピースクらが定年退職、もう一人の首席ファゴットのブラウンも定年前に首席を降りたため、ファゴット・パートは80年代末までに首席が二人とも交替し、さらに90年代に入るとコッホやツェラーが相次いで退団することとなる。クラリネットはザビーネ・マイヤー事件以降、やっとブラントホファが首席に座るが、6年後にはモーツァルテウムの教授に転身することとなる。
結局、木管グループの中ではベテランのライスターとブラウ、1980年から正式に首席になったシェレンベルガーらが中心となり、90年代を引っ張っていくことになる。
カラヤンの死後、CD制作を始め、映像ソフトも制作本数は激減するが、その意味でもこのバレンボイムとのモーツァルト(下記◎印)は貴重なものと言うことができるだろう。

●1985 エーバーハルト・フィンケ(第一ソロ・チェロ奏者)退団
●1985 ヘルベルト・シュテール(元クラリネット首席)退団
●1985 ゲオルク・ファウスト 第一ソロ・チェロ奏者として入団
●1985.9 クリスティアン・シュタデルマン 第二ヴァイオリン首席奏者として入団
●1985.9 シュテファン・シュヴァイゲルト 首席ファゴット奏者として入団(マンフレート・ブラウン後任)
○1985.12 カラヤン/ベートーヴェン序曲集(SONY)
○1985.12 カラヤン ジルヴェスターコンサート/ウェーバー:「魔弾の射手」序曲、ラヴェル:「ボレロ」他(SONY)
○1986.1 カラヤン/シュトラウス:交響詩「ドン・キホーテ」(SONY)
○1986.2 カラヤン/ムソルグスキー/ラヴェル:「展覧会の絵」(SONY)
○1986.6 カラヤン/ブラームス:交響曲第2番ニ長調(SONY)
○1986.9 カラヤン/ベートーヴェン:交響曲第9番ニ短調「合唱つき」(SONY)
●1986.9 アンドレアス・ヴィットマン(オーボエ奏者)入団
◎1986.11 バレンボイム/モーツァルト:ピアノ協奏曲第21番(EUROARTS)
●1986 ダニエル・シュタブラヴァ 第一コンサートマスターに就任(1stVnトゥッティ奏者より)
●1986 アロイス・ブラントホファ 首席クラリネット奏者として入団
☆1987.1 カラヤン=WPhニューイヤーコンサート
○1987.1 カラヤン/ブラームス:交響曲第1番ハ短調 (SONY)
○1987.5 カラヤン ベルリン市750周年記念コンサート/モーツァルト:ディヴェルティメント第17番ニ長調、R.シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」(SONY)
●1987.9 ダニエレ・ダミアーノ 首席ファゴット奏者として入団(ギュンター・ピースク後任)
○1987.10 カラヤン ベルリン・カンマームジークザール落成記念コンサート/ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲「四季」;ムター(SONY)
●1987 ギュンター・ピースク退団
●1988.1 ブルクハルト・ローデ(オーボエ奏者) モルディブで死去
◎1988.2 バレンボイム/モーツァルト:ピアノ協奏曲第20.24,25,27番(EUROARTS)
☆1988.5 カラヤン最後の来日公演
○1988.12 カラヤン ジルヴェスター・コンサート/プロコフィエフ:「古典」、チャイコフスキー:ピアノ協奏曲;キーシン(SONY)
◎1989.1 バレンボイム/モーツァルト:ピアノ協奏曲第22,23,26番(EUROARTS)
☆1989.7 ヘルベルト・フォン・カラヤン死去
○1989.11 プレヴィン/ドヴォルザーク:交響曲第8番ト長調(ジェネオン)
○1989.12 小澤征爾 ジルヴェスター・コンサート/オルフ:「カルミナ・ブラーナ」(PHILIPS)
☆1990 クラウディオ・アバド ベルリン・フィル芸術監督に就任
○1990.12 アバド/マーラー:交響曲第1番ニ長調「巨人」(DG)
○1990.12 ハイティンク/マーラー:交響曲第3番ニ短調(PHILIPS)
○1990.12 ロストロポーヴィチ ジルヴェスター・コンサート/チャイコフスキー:幻想序曲「ロメオとジュリエット」他(RCA)
●1991 ローター・コッホ退団
●1993 カールハインツ・ツェラー退団

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