ファゴットとバソン

ファゴットの各国別の呼び方は、英語では bassoon(バスーン)、ドイツ語ではFagott(ファゴット)、フランス語ではbasson(バソン)、イタリア語ではfagotto(ファゴット)である。
この楽器にはドイツ式とフランス式があり、両者はリード、ボーカル、管の材質、キーシステム(指遣い)、奏法、音色など、わずかとは言えない違いがあり、一般的には別個の楽器として考えられている。そして日本においては、ドイツ式の楽器はファゴット(バスーン)、フランス式の楽器はバソンと呼ばれている。
なお、この分野においても「のだめカンタービレ」の果たした役割はひじょうに大きく、ファゴットとは違う楽器であるバソンという楽器の認知度アップに大いに貢献したことは記憶に新しい・・。
さて、「レコード芸術」7月号の海外盤レビュー欄を読んでいたら、「バソンの魅力」というCD(Haenssler/Profil PH11024)が紹介されていた。曲目はサン=サーンスのソナタ、プーランク三重奏曲などフランスもの、演奏しているのはベンツェ・ボガーニ (Bence Bogányi)。
紹介欄では、「目の覚める鮮烈なバソン演奏を聴くことができる(中略)バソン・ソロに縁がなかったひとにも聴きやすい」とある。
はて、ボガーニはバソンの演奏もしただろうか?と思う。彼はハンガリー生まれ、トゥーネマンに師事し2007年よりミュンヘン・フィル首席、その後ベルリン・フィル八重奏団(今回は来日中止)のメンバーとしても活躍している。
パリ・オペラ座首席のルフェーブルがバソンからファゴットに転向した話は有名だが、ボガーニがバソンに転向したという話は聞いたことがない・・・。ジャケットの写真もファゴットではあったが、念のためNAXOS MUSIC LIBRARYで試聴してみたところ、音色も正真正銘のファゴットだった。
アルバムの名称はたしかに、Le charme de Basson とはなっているが、この表現はどう考えても誤解を与えかねない紹介文であると思う。

以下余談だが、このアルバムでプーランクのトリオのオーボエを吹いているのはクララ・デント(ベルリン放送響首席)。ボガーニの奥さんであり、サイモン・デント(元バイエルン国立歌劇場首席)のお嬢様。父娘で卓越したオーボエ奏者というのも凄いが、卓越したダブルリード夫婦というのも凄いと思う。

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この記事へのコメント

KAYO
2011年06月22日 23:46
あぶなく購入するところでした。ありがとうございました。7月末の出産をひかえて財政のやりくりに頭を悩ませています。
インゴルフ・ヴンダーのコンクール・ライブを購入したので、これ以上は夫の許しが出ない(かも)。

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