アバド=ベルリン・フィル/「大地の歌」

5月18日にフィルハーモニーホールで行われた、アバド=ベルリン・フィルによるマーラー没後100年記念演奏会が早くも放送された(NHK BSプレミアム)。曲目は下記の通り。
○マーラー:交響曲第10番から「アダージョ」
○マーラー:交響曲「大地の歌」
メゾ・ソプラノ:アンネ・ソフィー・フォン・オッター、テノール:ヨナス・カウフマン
「大地の歌」は名演だったと思う。
アバドは「大地の歌」をこれまで録音していなかったこともあり、実はあまり期待しないで聴き始めたのだが、ベルリン・フィルの各管楽器奏者の卓越した演奏にも助けられて、味わい深い素晴らしい演奏となった。もちろん、ソリストのオッターとカウフマンもひじょうに優れていたことは言うまでもない。アバドの指揮で特に感心したのは第4楽章「美について」。テンポ設定、揺らし方やクライマックスへの持って行き方などひじょうに自然で音楽がよく流れていたと思う。
いずれにしても、あれだけの難曲を難しそうに感じさせないという意味でも見事な演奏だった。あらためて「大地の歌」の魅力を再認識させられる。
なお、ステージ上のコントラバス10本という大編成のオケを見た時に、アバドは方針変更でもしたかと思ったほど・・。特に、カウフマンのソロは放送では一応何とか聴こえてはいたが、会場ではオケの大音量に埋もれてはいなかったかとやや心配ではあった。
(以下管楽器奏者に関するコメント)
○トップを吹いていたオーボエ奏者(エキストラ)。なかなかの美音で歌い方も素晴らしく見事な演奏だった。おそらく Lucas Macías Navarroではないかと思う。彼はアカデミー出身(ハルトマンの弟子)で、現在コンセルトヘボウ、ルツェルン祝祭O首席。
○パユ、オッテンザマー、シュヴァイゲルト、ドールの演奏も、いつもながらひじょうに素晴らしいもの(特に終楽章でのパユ)だったが、タルコヴィのトランペットもその音の伸び/スピードと歯切れの良さは特筆ものだったと思う。
○フルートに東洋人風の女性、ピッコロ、クラリネット、トランペットなどに若いエキストラ(アカデミー生か?)が結構たくさん参加していた。2ndFgの人はあまり若そうではなかったが何者なのか・・。
○ホルンは、ドール、サラ、ヴァレンドルフ、シュレッケンベルガー。ヴァレンドルフ氏は1103ではなく、103のような楽器で吹いていた。
(以下余談)
○ステージ反対側から指揮者を見るアングルが多く、いつもとはやや変わったカメラワークではあったが、さすがに各管楽器のソロ(2nd含む)はしっかり把握しており、そのとらえ方は見事としか言いようがない。
○最初の曲(マーラー第10)が始まって驚いたのはヴィオラ・セクション。第一ソロ奏者のグロスと清水が第一プルト、そして第二プルト表にレーザ。「大地の歌」になったら第一プルトはグロス、レーザと本来の形に戻っていたが、第一ソロ奏者が第二プルトに座ることはありえないのがベルリン・フィル。何か特別な事情があったのだろうか。
○コンマスの樫本大進は、アダージョ、「大地の歌」にたびたび登場するソロをまったく見事に弾いていた。今回注目したのは彼の右足。地面(ステージ)に着いている時間より離れている時間の方が多いのではないかと思えた。
○ヴィオラ・セクションの後方にカルゲール(元団員/ヴァイオリン奏者)のような女性が見えたのは気のせいなのか。
○2ndフルートを吹いていたヴェーバーさん、ちょうど声楽ソリストのすぐ後ろにずっと映っていたのだが、彼女はものすごく愉しそうに(音楽の流れを完全に掌握していることがわかる)休みの小節をカウントしており、自分が吹き始めるタイミングとその動作がひときわスマートで、目が釘付けになった。
○終演後、スタンディング・オベーションをおくる観客をカメラが映し出していたが、ひときわ美しく目立つ女性(奥さま?)の隣に何とアルブレヒト・マイヤーの姿が。団員が参加不能なためエキストラが代わりに吹いていたという訳ではないらしい。

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