CDプレーヤー退院

一ヶ月くらい前、CDプレーヤーとスピーカーの状況を見てもらうためにメーカーの方に家まで来て頂いた。
音の途切れ方からスピーカーのトラブルではなく、プリかパワーアンプの問題ではないかとの診断(?)をもらったものの、CDプレーヤーに関してはメカ音をなくすのは不可能と言われたため、その時はもう諦める(買い替える)つもりでいた。
が、念のため、その会社のコンシューマオーディオ事業部長の方に「音質最優先(許容範囲の狭いサーボ?)の結果、かかり難いディスクがあったり、エラーを補正する際にかなりのメカ音が発生するというのは本末転倒であり、音楽ファンにとっては静寂時のメカ音というのは鑑賞する気をなくすという意味で最悪の欠陥ではないか?」とメールしたところ、直ぐに担当から連絡があり、修理部門ではなく開発部門も協同して対応するとのこと。テスト用ディスクを付けて入院させたのが2週間前・・。
いろいろ検査して、もともとディスクのエラーレートが高い箇所のメカ音は取れなかったが、一応可能な範囲内での部品交換、点検、調整を行った、ということで送り返されてきた。
早速セッティングし直して聴いてみる。
かなりの枚数のディスクを5時間くらい聴き続けたが、上記一部の箇所を除き、ほとんどメカ音は解消されており、音質も調整の効果があったのか、かなり向上(というか回復)していた。
アンプ(?)のトラブルは依然として続いており、音が途切れることが何回かあったが、パワーアンプが温まるに連れて正常に戻り、ずいぶん久しぶりに極上の音が聴けた。試聴に使ったディスクは下記の通り。

○ハイドン:交響曲第86番二長調/カラヤン=ベルリン・フィル(1980/DG)
○モーツァルト:交響曲第18番ヘ長調/レヴァイン=ウィーン・フィル(1990/DG))
二枚ともひじょうに再生が難しいディスク。特にレヴァイン盤は低弦が薄く、ヴァイオリンが硬質になりがち。カラヤン盤も近接的な録音でしなやかさに欠けている。再生状況はまずまず・・。
○モーツァルト:「ポストホルン」セレナーデ第3楽章/ベーム=ベルリン・フィル(DG)
私の永遠のレファレンス盤。
http://zauberfloete.at.webry.info/200602/article_20.html
前二者に続いて聴いたせいかかなり好ましい鳴り方。
○ウェーバー:序曲集/カラヤン=ベルリン・フィル(DG)
ガレリア・シリーズ以降、リマスター盤は出ていないが、これも手強いディスク。
「魔弾の射手」はやはり全体がボケ気味で音も飽和しがち、弦も荒れている。
「オベロン」は同時期の録音のハズだが少しは良い。とはいえ、万全の音質ではない。
「舞踏への勧誘」は多少の時期の違いがあるせいか、比較的好ましい。
○モーツァルト:二つのヴァイオリンのためのコンチェルトーネハ長調/オイストラッフ=ベルリン・フィル(EMI)
これも私のレファレンス・ディスク。オイストラッフ父子のヴァイオリン、シュタインスのオーボエ・ソロがそれぞれ伸びやかに、しなやかに聴こえるか、そしてソロ・コントラバスの低音がちゃんと最低音域まで聴こえるかどうかというのがポイント。これはかなり深く良い音がしていた。
○ロッシーニ:弦楽のためのソナタ ト長調/ベルリン弦楽合奏団(camerata)
これもなかなか再生は難しいディスクだが、弦楽合奏がいかに爽やかに、かつしなやかに響くかに加え、バウマンとシュトールの低弦が朗々と再生されることが条件。これも水準以上の心地よいトーンが聴けた。
○ヴィヴァルディ協奏曲集/カラヤン=ベルリン・フィル(DG)
サンモリッツでの録音で1960~1970年代の録音だが上手く再生すれば極上の音が聴ける。「四季」から「夏」はまあまあだったが、「調和の霊感」第4番(ホ短調)は素晴らしい音が聴けた。特に第二楽章、4人のヴァイオリン・ソリストの座っている位置までがはっきりとわかり、トゥッティの鳴り方も素晴らしいものだった。
○ヴィヴァルディ:フルート協奏曲「夜」/高木綾子・イタリア合奏団(DENON)
ブラウ盤にしようかと思ったが、しばらく聴いていなかった高木の演奏にする。普通に聴いてもそれなりの高音質で聴ける録音だが、今日はかなり艶っぽく、そして奥行きのある響きが聴けた。
○モーツァルト:デュポールの主題による変奏曲K573/フラダー(SONY)
ピアノも聴いておこうと取りだしたのがこれ。変奏曲のディスクはなかなか優れた録音がないが、フラダーの演奏はその中でも抜きんでているもの。硬質なタッチと美しい音色、録音も素晴らしく今回もひじょうに良い音がしていた。
○ハイドン:交響曲第103番変ホ長調/ショルティ=ロンドン・フィル(DECCA)
レコード時代からの愛聴盤。爽やかで高域の伸びるDECCAトーン、今聴いても古さは全く感じない。かなり好ましい響き。
○ドヴォルザーク:スラブ舞曲集/プレヴィン=ウィーン・フィル(PHILIPS)
ずいぶん久しぶりに聴いたが、PHILIPSらしい録音&プレヴィンらしいバランス感覚に優れた演奏。ウィーン・フィルの弦の音色も素晴らしく十分満足。
○チャイコフスキー:ロココの主題による変奏曲/ロストロポーヴィチ&カラヤン=ベルリン・フィル(DG)
名盤の誉れ高い演奏。これも何年ぶりかで聴いた。1960年代という古さは全く感じさせない見事な演奏(ソロ&オケ)。バランスも往年のDGという感じで素晴らしい。
○ハイドン:交響曲第90番ハ長調/ラトル=ベルリン・フィル(EMI)
こうして聴いてくると、やはり現代的な演奏であることを感じる。生き生きと躍動する音楽づくりが素晴らしい。EMIらしからぬクリアな音づくり。
○カンターテ・ドミノ(proprius)
LP時代から聴き続けている、すべてのクリスマス・ディスクの中でも名盤中の名盤。
http://zauberfloete.at.webry.info/200712/article_10.html
パイプオルガンの低音域や、合唱の後方から上方に拡がる空気感、ソリストの声の伸びなど、これまで聴いたこのディスクの中でも最高の鳴り方だった。至福の時とはこのようなことを言うのだろうと思う。素晴らしかった。

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この記事へのコメント

pfaelzerwein
2010年12月12日 23:24
「エラーレートが高い箇所のメカ音は取れなかった」 ― 可也高級なCDプレーヤーをお使いのことと拝見しました。一番はっきりするのは適当にコピーしたCDRかと思います。完全に器械音がない装置はないと思いますが、パワーアンプなども唸りはあるでしょうから、室内の静粛性や器械との耳との距離と鑑みて何処までが限度かですね。
2010年12月13日 21:11
pfaelzerweinさま
いつもコメントありがとうございます。
調整に出す前、このプレーヤーでは私のオケの演奏会の実況盤などのいいかげんなCD-Rはノイズが多くて聴くに堪えなかったのでディスクマンからプリに接続して聴いていました。
「多少の」メカ音であれば私も我慢しますが、このプレーヤーは、緩徐楽章の静かなところなどでメカ音がはっきりと聴こえてくる状況だったので我慢できませんでした。一応それは治まったので良かったです。ご心配ありがとうございました。

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