カーゾン&ブリテン/モーツァルト:ピアノ協奏曲第20・27番

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LP時代から名演とされてきたこの演奏、CDでももちろん持っていた(DECCA Legendシリーズではなく国内廉価盤)のだが、エソテリックから昨年発売されていたSACDハイブリッド盤をやっと入手した。今回のSACD化にあたっては、使用するマスターテープの選定から、最終的なDSDマスタリングの行程に至るまで、妥協を排した作業が行われているとのこと。さらに、リマスタリングを担当したのは、かの杉本一家氏。
まず、パッケージが豪華であることに驚く。プラスチックケースではなく、しっかりとした厚手の紙製見開きジャケット。盤自体も厚めでずっしりと重い。3300円という高めの価格ではあるが、やはりこのような格調高い装丁はありがたみを感じさせる。
そして肝心の音。録音は1970年9月というからもう40年近く前の録音(プロデューサー:レイ・ミンシャル/エンジニア:ケネス・ウィルキンソン)。私はSACDは持っていないので通常のCDフォーマットでの鑑賞となったが、出てきた音はそのような古さはまったく感じさせない、瑞々しく艶やかで厚みのある、そしてふくよかで伸びのある素晴らしいもの。
元々、ホールの優れた響きと相まって美しい録音ではあったが、今回のリマスタリングによってさらに磨き上げられ、かつ密度を高め深みのあるトーンにグレードアップされている。美しいピアノのタッチ、弦楽器のしなやかさ、柔らかい木管楽器、どれをとっても第一級の音になっている。
第27番は、この録音の後にカーゾン自身がさらに解釈を深めることになったため、なかなか発売が許可されなかったというエピソードも残っている。とはいえ、もうこれ以上のものは望めないと思われるほど理想的な演奏と思う。見事に整えられたプロポーション、絶妙なバランス、そして漂う静けさ・・。

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この記事へのコメント

tetsuya
2009年04月23日 21:07
はじめまして。
私もエソテリックのデッカ名盤復刻シリーズ
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ドヴォルザーク
交響曲第9番ホ短調Op.95「新世界より」
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:イシュトヴァン・ケルテス
録音 1961年
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を最近入手して聴き、その音質向上の大きさにびっくりしています。
(通常CDフォーマットでの鑑賞)
2009年04月26日 18:07
tetsuyaさま
コメントありがとうございます。
ケルテスは通常のCDでは持っていますが、これもきっと素晴らしい音になっていることと思います。が、私も未体験のSACDではもっと優れた音が聴けるのでしょうか・・。
tetsuya
2009年04月27日 15:29
オーディオショールームでの試聴経験では、CD素材やフォーマットの違いからくる差よりも録音やリマスターの出来不出来からくる差の方がはるかに大きいと感じます。
あらたにSACDプレーヤーを購入する投資額につりあうほどの向上は、おそらくないのでは‥と思います。

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