OFFENBACH ROMANTIQUE

画像


オッフェンバックは大好きな作曲家である。日本では「天国と地獄」のカンカンばかりが有名だが、底抜けの明るさ、はじける活気と愉しさ、 その中にふと顔をのぞかせる哀愁と翳り・・。オッフェンバックの音楽はまさに七色に輝いていると言っても良いだろう。
http://zauberfloete.at.webry.info/200603/article_3.html
フランス・バロックのスペシャリストとしての地位を確立してきたミンコフスキは、同時にオッフェンバックの作品を数多く採り上げてきた。喜歌劇「美しきエレーヌ」や「天国と地獄」、アンネ・ゾフィー・フォン・オッターとはアリア集での共演もしている。
今回、1994年のチャイコフスキー・コンクールに入賞したチェリスト:ジェローム・ペルノーと共演したチェロ協奏曲他のディスクが登場した(ARCHIV/2006.1)。収録曲は下記の通り。
○喜歌劇「天国と地獄」 序曲
○チェロ協奏曲「軍隊風」
○喜歌劇「ラインの妖精」より 序曲、バレエとグランド・ワルツ
○喜歌劇「月世界旅行」より バレエ音楽
ジェローム・ペルノー(Vc)
マルク・ミンコフスキ指揮 レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴル
なお、この古楽器によるオーケストラ、「ルーヴル宮音楽隊」と訳されることが多いが個人的にはいかがなものかと思う。「レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴル」のままの方がはるかに美しい響きだと思うのだが・・。編成は弦:12/9/6/7/4、管は基本的に2管編成だが、編成表にはオフィクレイドという表記も見える。ピッチはA:440Hzとのこと。
http://kichijoji.ath.cx/brasswind/k9911/ophiclink.html
一聴して大変柔らかで、優れたバランス、耳あたりの良いサウンド、古楽器にありがちな刺激的な響きは全くない。
まず、「天国と地獄」序曲。これは普段良く知られている曲とは違い、1874年の改訂版。ミンコフスキは1997年にリヨン国立歌劇場と全曲をEMIに録音しているが、この時はさらに短い1858年の初演版だった。一応聴き比べてみたが、やはり聴いた印象はかなり異なる。今回の版を用いた録音は、これまでエリック・スミスらがプロデュースしたアルメイダ=フィルハーモニアOによるもの(PHILIPS/1987)だけではなかったかと思う。今回の演奏は、軽やかで爽快、特に凄いアッチェレランドをかける時のドライブの仕方などはほれぼれするほど・・。
チェロ協奏曲はこれまで、2種類のハーノイ盤(RCA)、グィド・シーフェン&ケルン放送響によるディスク(cpo)などがあったが、いずれも演奏時間が30分に満たない縮小版。今回の40分を超える原典版はおそらく初録音ではないかと思う。演奏もなかなか素晴らしい。
最後に、喜歌劇「月世界旅行」のバレエ音楽。アルメイダ盤(序曲が1曲多い)にも収められていたが、これほど、洒脱で粋な音楽も他にはない。とにかくこの上なく、楽しく美しく、素晴らしく、そして哀しい・・。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック

  • オッフェンバック:「天国と地獄」序曲

    Excerpt: オッフェンバック(1819~1880)のオペレッタ「地獄のオルフェ(またはオルフェウス)」は、一般的には「天国と地獄」と呼ばれるが、このオペレッタの序曲には下記の3種類が存在する。 ①1858年初演.. Weblog: Zauberfloete 通信 racked: 2010-07-14 23:41
  • オッフェンバック コロラトゥーラ

    Excerpt: ジョディ・ドヴォというソプラノが歌うオッフェンバックのアリア集「オッフェンバック コロラトゥーラ」というCDを購入した。曲目等は下記の通り。 ○喜歌劇 「雪だるま」~女調教師の歌「わたしの故郷は緋色.. Weblog: Zauberfloete 通信 racked: 2019-03-04 22:51