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zoom RSS モーツァルト:クラリネット協奏曲K622〜その2:バセットホルンとバセット・クラリネット〜

<<   作成日時 : 2006/11/22 23:14   >>

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クラリネット属には、ソプラニーノ(Es管)、ソプラノ(C、B、A管)、さらにはアルト(Es管)、バス(B管)、コントラバス(B管)といった楽器群(以上、主なもの)が存在するが、バセットホルンという楽器も忘れてはならない。バセットホルンとはF管のクラリネット族の楽器で、単なる「F管のアルトクラリネット」と言う人もいる。確かにアルトクラリネットとバセットホルンの外観は大変よく似ており、一見しただけで区別するのはなかなか難しい。
http://www.yamano-music.co.jp/docs/hard/kingdom/clarinet/index.html
歴史的には、18世紀初期にシャリュモーを改良してクラリネットが作られた頃からバセットホルンは存在したらしい(当時の楽器の外観は現在のそれとは大きく異なる)。また、「先が曲がっていて角笛のようになっている」ため、ホルンという呼び名がついたとも言われている。そして、バセットホルンを改良して音量が出るようにしたのがアルトクラリネットという説もある。
それはさておき、バセットホルンは内径がクラリネットとほぼ同じなため、かなりくすんだ渋い音が出るが、機能的にはあまり良くなく、音量の自由さにも欠け、息も入りにくいとのことである。しかし、モーツァルトが「グラン・パルティータ」、「レクイエム」、「ティート」などのオペラでこの楽器を使用しているがために、現在でもこの楽器が生き残っているとも言える。
(注)モーツァルトの時代にはG管のバセットホルンも存在し、クラリネット協奏曲(K622)の草稿となる曲(K621b)はG管のバセットホルンのために作曲された(179小節で中断)。ただし、モーツァルトがバセットホルンを使った曲のうち、K437のノットゥルノ(G管)以外はすべてF管バセットホルンのために書かれていることは注目に値する。

さて、いよいよバセットクラリネットについて。バセットクラリネットとは、バセットホルンの親戚(?)ではなく、普通のクラリネット(最低音はミ)の音域を長三度下に広げてドの音まで出るように改良された楽器を指す。外見はクラリネットの下の管を長く引き伸ばしたような形状になっている。
http://www.kichijoji.ath.cx/woodwind/k9805/basset-cl.html
なお、奏法上の特徴としては、最低音域が広がったため通常のクラリネットでは使用しない右手親指も使う必要があり、楽器を支えるストラップも必要となる。モーツァルトのクラリネット協奏曲はもともと、この楽器のために作曲された(次回に続く)。

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