モーツァルト:ファゴット協奏曲第1番

「ラ・フォル・ジュルネ熱狂の日2006」で放送されていた、モーツァルトのファゴット協奏曲。わざわざ、曲目紹介時にファゴット協奏曲「第1番」と表示されていた。
現存する唯一のモーツァルトのファゴット協奏曲変ロ長調(K191=K186e)は、1774年6月4日の日付を持っている。そして、続くミュンヘン旅行中に、モーツァルトはデュルニッツという貴族のために3曲のコンチェルトと一曲のソナタを書いたとされている。ファゴットとチェロのために書かれたソナタ変ロ長調(K292=K196c)は残されているが、3曲のコンチェルトは失われたまま、行方が分かっていない。一時、ドヴィエンヌのコンチェルトがこのモーツァルトのコンチェルトでは、と言われたこともあり、私もレコードでは持っていたが、モーツァルトの作風とはやや異なったものだった。
ということで、現存するこのコンチェルトが「第1番」であることは間違いなく、このコンチェルトの完成度の高さからしても、他の3曲がこの曲と同等、またはそれ以上に素晴らしい曲であったことは想像に難くない。その意味でも、熱狂的なモーツァルティアン&ファゴット吹きとしては、発見されていない3曲のコンチェルトは、モーツァルトの他の失われた作品(トランペット協奏曲など)の中でも、管楽器のための協奏交響曲と並んで最も重要なものと言わざるを得ない。そして、ありえないことではあるが、これらのコンチェルトがヨーロッパのどこかで発見されることを願わずにはいられない。
なお、付け足しではあるが、この放送でソロを吹いていたルフェーブル氏が使用していた楽器はヘッケル(式)。氏はパリ国立オペラ座O首席ということだったが、確かそのポストはジルベール・オダンだったと思い念のためHPを調べてみたところ、やはりオダンとこのルフェーブルの名前があった。それにしても前首席のジャン・クロード・モンタークやオダンがバソンの名手であり、パリ管亡き(?)後、このオケだけはバソンを死守しているハズと思っていたら、やはりヘッケルの波が少しずつ押し寄せていることがわかり、複雑な気持ちではあった。

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この記事へのコメント

2006年06月11日 20:57
こんにちは。
こちらの記事をご紹介し、TBさせていただきました。
何故ファゴット協奏曲第1番というかという疑問がこの記事を読んでわかりました。
楽器のことについてもファゴットをやっていらっしゃる方のこのような専門的な話が参考になりました。ありがとうございます。
2006年06月11日 23:04
コメントありがとうございました。残りの3曲が失われたことは残念な限りですが、この1曲だけでも存在することをありがたく思わなければならないのでしょう。エールベルガー氏の演奏も素晴らしいものだと思います。

この記事へのトラックバック

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