ウィーン・リング・アンサンブル

私が初めてウィーン・リング・アンサンブルという団体の名前を知ったのは、1980年代後半、六本木のWAVEで購入したオーストリアのadvというマイナーレーベルのレコードによってだった。パウル・グッゲンベルガー(第1ヴァイオリン)、エックハルト・ザイフェルト(第2ヴァイオリン)、ペーター・ゲッツェル(ヴィオラ)、アロイス・ポッシュ(コントラバス)という、当時の私にとっては、未知な名前、曲目も、シュトラウス父の「アンネンポルカ」、ヨゼフ・シュトラウスの「古き良き時代」、ランナーの「ウィーン・レントラー」等、これも当時の私にとってあまり馴染みのない曲ばかりだった。
それでも、私を購入に踏み切らせたきっかけは、ジャケットのセンスの良さ。黒を基調とした地味なデザインではあったが、これは素晴らしい演奏に違いないという確信のもとに購入した。
結果は、私が最も頻度高く聴く愛聴盤の一枚に入っている。素晴らしく録音が良く、極めてセンスの良い演奏だった。
上記の通り、当時のウィーン・リング・アンサンブルは、ヴァイオリン2とヴィオラ、バスの編成で、いわゆるビーダーマイヤー・スタイルでウィンナワルツやポルカを演奏していた。かなり前にボスコフスキー・アンサンブルによるシュトラウス一家(とその周辺)の音楽集というのがVanguardから発売(LPでは4枚、CDでは3枚)されていたが、そこには管楽器も入っており、このような弦のクァルテットではなく、私としてはこの演奏が大変新鮮に聴こえたことを今でもよく覚えている。
本当に艶やかなグッゲンベルガーのヴァイオリン、ポッシュの弾く、力強く同時にスピード感が心地よい頭打ち、絶妙な後打ちと見事に溶け合った内声・・。
このビーダーマイヤースタイルによるワルツ・ポルカ集はその後、いろいろな奏者たちによって録音され、私はそのほとんどを聴いてきたが、いまだにこの演奏を超えるものはないと言い切ることができる。
(この稿、2013年9月18日に一部改訂・削除)

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